寺山修司の『市街劇』について語る

 

 

 

7月22日、三沢市商工会館で寺山修司アートカレッジ開講記念講座が開催されました。

この講座は、寺山修司の世界を広く伝えるために活動している『寺山修司五月会』が開催。講師には寺山修司記念館の笹目浩之副館長を招き、寺山修司が主宰した劇団『演劇実験室◉天井棧敷』や『市街劇』とはどのようなものかを解説しました。

冒頭、五月会の中里茉莉子会長が「今日の講演を聞いて、8月6日の市街劇を何倍も楽しみましょう」とあいさつし、講座を開始。笹目氏は寺山演劇の特徴について「演劇を構成するものである台本、劇場、演者、そして観客との関係性など全てを疑うもの」と解説。過去の市街劇の映像や寺山修司のインタビュー映像などを用いながら、日常の中に『演劇』が入り込み、どこまでが日常でどこからが虚構なのかが分からなくなるという市街劇の世界を紹介しました。

8月6日の開催が迫ってきた『幻想市街劇 田園に死す 三沢篇』。プロデューサーを務める笹目氏は「これまでの市街劇の中で最大規模の演目になります。演者も熱い思いで稽古に励んでいますので、ご期待ください。当日は、街が祝祭空間に変化するという今までに見たことのない世界に、『観客』という役割を演じにお越しください」と意気込みを語りました。