新たな飛躍へ向け、生き生きと演奏・演技を披露

5月3日、三沢市公会堂の大ホールで、青森県立三沢商業高等学校吹奏楽部の第25回目となるスプリングコンサートが開催されました。

 

同部は昨年、青森県吹奏楽コンクールで金賞を受賞して東北大会へ出場。マーチングバンドとしても東北大会で1位金賞を受賞し、全国大会で3年連続の銀賞を受賞するなど、毎年、優れた成績を収めています。また、学業や練習・大会の合間を縫ってアメリカンデーなどのイベントに参加したり、小学校に演奏・演技を披露するなど、地域への貢献も果たしています。そんな青森県立三沢商業高校吹奏楽部が毎年、冬の定期演奏会とともに開催しているのが、このスプリングコンサート。前3年生から部を引き継いだ2・3年生に1年生22人が加わり、60人となった部員たちが、趣向を凝らした動と静・3つのプログラムで、来場した多くの人々を楽しませました。

 

まず第1部は、ステージ用に組んだマーチングを披露する『ステージドリル』。

「バッテリー」「ピット」と呼ばれる2つのグループが『打 -森羅万象-』と題し、打楽器のみを使った迫力ある演技・演奏で会場を圧倒。続く『青春賛歌~The Best of AKB48』では、複数の管楽器を演奏するグループ「ブラス」が加わり、緻密な動きで次々と隊列を組みかえながらAKB48のメドレーを演奏。さらに旗と体の動きで表現する「カラーガード」が多彩な演技で華を添え、全国有数の実力を持つマーチングバンドの魅力を伝えました。

 

第2部では、ステージが一転して吹奏楽のステージに。顧問である佐々木先生の指揮のもと、コンクール課題曲を中心に全4曲が演奏されました。時に激しく、時に繊細に紡がれる美しい音色は、部員たちが毎日続けてきた地道な練習の成果であり、マーチングの演奏にもつながる真の力。その純粋な音楽の力に観客は酔いしれ、日々の生活の疲れを癒しているようでした。

 

コンサートを締めくくる最後の第3部は『ポップスステージ』。次々と衣装を替え、ダンスや劇を交えながら、誰もが知るポップス曲やアニメの主題歌を演奏する部員たち。表情豊かに演技・演奏するその姿からあふれる「音楽を楽しむ気持ち」は客席にも伝わり、歓声や手拍子はどんどん大きくなっていきます。最後の曲が終わっても鳴り止まない拍手を受けた部員たちは、全力でアンコール曲を披露。閉幕後は会場出口に並び、感謝の言葉で観客を見送っていました。

 

受付や照明など裏方を手伝ったOB・OGや父母の会が見守る中で、顧問の先生の下、歩き出した新世代の青森県立三沢商業高校吹奏楽部。このコンサートのタイトル『Fly away ~僕らの出発~』に込めたのは、新たな飛躍へ向けたはつらつとした勇気とのこと。生き生きと音楽を楽しむ姿に、さらなる活躍への期待が高まります。