青森屋の休眠施設利用プラン、寺山修司の文学と故郷に迫る企画展がオープン

5月6日、古牧温泉 青森屋で、『テラヤマ・ワールドIN青森屋』のオープニングセレモニーが行われました。

 

古牧温泉を運営する株式会社 三沢奥入瀬観光は昨年10月、20万坪を超える敷地面積を持つ同施設内の休眠施設を有効利用するため、「のれそれ青森ビジネスプランコンテスト」として魅力あるビジネスプランを募集。株式会社テラヤマ・ワールドが提案したプランが今年1月の最終選考会で最優秀賞を受賞し、そのプランの第1弾である企画展が4月15日から同施設内で実施されています。

この日、企画展のオープンを記念して、青森屋の山下総支配人と株式会社テラヤマ・ワールドの笹目氏、寺山修司記念館の佐々木館長によるテープカットが行われ、それぞれが開催にあたって想いを込めたあいさつをしました。

 

山下総支配人は「年間13万人を超える当施設のお客様に、寺山修司という芸術家を通して、三沢市を紹介できるのは素晴らしいこと。県外のお客様にも寺山修司を知るきっかけになってもらえればと思います」と話し、オープンを祝福。寺山修司が過ごした古間木地区にある青森屋に展示をしたいと常々思っていたという佐々木館長は、「できれば常設の展示として、県外の方を中心に三沢市内の方にも足を運んでいただくようになってほしい」と期待。また、テラヤマ・ワールドの笹目氏は「寺山修司没後30年である今年、この展示をはじめとして他のビジネスプランも一つ一つ実現させていきたい」と話し、青森屋と三沢市を含めた観光振興に意欲を見せました。

 

今回の展示テーマは『寺山修司の文学と故郷』。寺山修司の代表的な文学作品に加え、多感な少年時代を過ごした三沢市立古間木小学校での成績表や表彰状、周辺地域の写真、自らが作詞した校歌などを展示。また、寺山修司に多大な影響を与えた父・八郎氏の生涯を通して故郷を紹介しています。

100点以上にも及ぶ展示物は寺山修司記念館から運ばれたもので、展示にあたっては、企画意図はもちろん、施設内の導線や利用者の目線なども考慮するなど、テラヤマ・ワールドと青森屋が協力して考えたとのこと。テーマや展示物は、寺山修司記念館の企画展やイベントなどと連動して入れ替えることを考えており、企画展自体は期限を設けずに継続していく予定。展示場所は青森屋1階の「じゃわめぐ広場」を抜けた「屋台村もつけんど」横の約250平方メートルで、誰でも自由に見学可能です。

「屋台村もつけんど」では三沢商業高校生が考案したカレーラーメンなど『寺山食堂』のメニューを提供しており、この日も、地域の貴重な資源である寺山修司との連携に向け、利用者を案内するため、同施設の従業員らは、佐々木館長の展示解説を熱心に耳を傾けていました。