次世代担う子どもたちに、救急救命活動や消防活動の大切さを伝えたい

 

5月26日、青森県立三沢航空科学館と三沢市消防本部が協力し、館に隣接する大空ひろばで『消防フェア』を開催。さまざまな消防・救急活動体験ブースを開設し、消防車両を展示したほか、ドクターヘリによる救命訓練を披露しました。

 

今年で開館10周年を迎える青森県立三沢航空科学館は、徐々に記憶が薄れつつある東日本大震災を振り返り、救急救命活動や消防活動を実際に体験してもらうことで次世代を担う子どもたちにその大切さを知ってほしいと本イベントを企画。三沢市消防本部と消防団、さらに八戸市立市民病院などが協力し、このイベントが実現しました。

まず、午前中に開催されたのは、消防・救急活動を体験したり消防車両などを見学できる『消防フェア』。晴天の休日ということもあって、会場は、親子連れを中心とした多くの来場者であふれました。消防職員から説明を受けながら、放水や心臓マッサージ、火災の煙などを体験した子どもたち。地上約15メートルまで上昇したはしご車に搭乗すると、どんどん小さくなる家族の姿や揺れるバケットに「すごい」「こわかった」と、消防や救命に携わる仕事の困難さを感じたようでした。

 

午後には、ドクターヘリによる救命訓練を実施。航空科学館内で転落事故が起こったことを想定し、消防職員が仮想の負傷者を救急車両で臨時ヘリポートまで搬送。八戸市立市民病院から約5分でドクターヘリが到着し、同病院救急救命センター・今所長ら医療スタッフによる診断およびヘリ運搬までの訓練の様子を来場者に披露しました。その後は、質問や記念撮影などの時間が設けられ、来場者は憧れや尊敬の眼差しでヘリやスタッフの勇姿を見つめていました。

 

企画展『三沢消防の歩み』 

青森県立三沢航空科学館は、館内特別展示室において、5月25日から6月9日までの期間中、企画展『三沢消防の歩み』を入場無料で開催。三沢大火や十勝沖地震など、これまで三沢で起こってきた大きな災害を写真や図面などで振り返るほか、服装や装備などで今昔の違いを示しながら、脈々と受け継がれてきた消防活動の記録を展示しています。