増加する認知症の予防・治療のために正しい知識を

9月14日、三沢市公会堂小ホールで「三沢もの忘れフォーラム2013」が開催されました。

 

三沢市における現在の高齢化率は約21%。青森県や全国に比べて低いものの、年々高齢化は進んでいます。通常、高齢化によって身体機能は徐々に低下しますが、急激に低下するのが認知症。低下する変化の分岐点でいち早く認知症と向き合い、治療を行うことで、回復や良好な生活環境・人間関係構築など、多くのメリットが得られます。しかし、認知症への誤解から治療をためらう人が多く、未だ受診率は高くありません。そこで、専門家から正しい認知症の知識を得ることで、認知症の予防はもちろん発症したとしてもよりよい人生をその後も送るために、三沢市では初めて開催されたものです。

はじめに、上十三地域唯一の認知症外来を持つ高松病院(十和田市)認知症疾患医療センター長の高松医師が講師を務め、認知症の現在と将来の統計、認知症の分類・症状・治療などについて講演。経験や資料をもとに、わかりやすい言葉で伝えました。また、認知症を予防するには成人病の予防、ひいては運動が有効と説明した後に、在宅介護支援センターみちのく苑のスタッフらが簡単な認知症予防運動を実演。手や指先を使った運動がうまくできず笑いの起こる客席に「うまくできなくても効果があります。その笑うこともいいんですよ」と話していました。客席には高齢者を中心に定員である280席が埋まるほどの人々が来場しており、いつ起こるかわからない認知症の知識を少しでも正しく理解しようと、メモを取りながら熱心に耳を傾けていました。

そして講演後には、来場者から集めた認知症に関する質問に医師や薬剤師、看護師、保健師が回答。「認知症にならないための心がけは?」「おかしいと思ったらどこへ相談したらいいの?」といった内容に、丁寧に答えていました。