障害者雇用の現状と課題を知り、よりよい就労支援の在り方を考える

10月12日、三沢市国際交流教育センターで『障害者就労支援シンポジウム in みさわ』が開催されました。

 

今年4月、障害者の法定雇用率が1.8%から2.0%に改正され、従業員50人以上の全ての事業主に1人以上の障害者雇用が義務付けられました。しかし、その雇用には未ださまざまな課題があり、多くの団体・個人が就労支援に取り組んでいます。「障害があっても働きたいたい」。そんな障害者の声に応えるべく、より多くの人に障害者雇用の現状と課題を知ってもらい、これからの就労支援の在り方を一緒に考えてもらおうと三沢市と三沢市障害者支援協議会の共催によってこのシンポジウムは開かれました。

 

最初に行われた基調講演の講師を務めた株式会社福島屋  代表取締役・鎌田慶弘氏は、自らが障害者の親であり、経営する会社でも長年にわたり障害者を雇用。また、特定非営利法人『夢の里』と青森地区障害者就労支援連絡会の代表でもあります。これまでの半生の中で、親または雇用主として多くの障害者の就労を支えてきた鎌田氏。「障害者が人格を持った一人の人間として仕事をし、暮らしていくためには何が必要か」、理念を持って活動してきたとのことです。ときに優れた能力を発揮してきた事例を挙げ「その子に合った仕事を見付けてあげるのが一番大事」「(支援する側は)就職する現場に合った、痒いところに手が届く指導をその障害者にできるかが鍵」と話しました。

講演終了後は、三沢公共職業安定所や社会教育団体『おたすけマンクラブ』の代表者、県立七戸養護学校教諭などによるシンポジウムを開催。職務や活動で障害者雇用に深い関わりがある各団体の代表者たちは、それぞれの立場から障害者雇用の課題、また雇用に対する考えや想いを語り、意見を交わしました。

この日、会場には、一般、企業を問わず障害者就労に関わる人々が多数来場。よりよい就労支援のためのヒントを一つでも多く得ようと、鎌田氏やシンポジストたちの言葉に熱心に耳を傾けていました。