大規模太陽光発電に、地元企業と障害者が力を合せる

三沢市ソーラーシステムメンテナンス事業協同組合が大規模太陽光発電所(メガソーラー)のメンテナンス作業を社会福祉法人 楽晴会(障害者就労トライアルセンターボイス)に委託する契約が11月22日に結ばれ、同月25日、三沢市総合社会福祉センターで報道発表が行われました。

 

市内にある株式会社 青建設計、株式会社 小坂工務店、浪岡電設有限会社、有限会社田嶋板金工業の4社で平成24年8月に設立した同組合は、三沢市大字三沢字小山田および戸崎地内に大規模太陽光発電所を建設し、平成25年4月から事業を開始。面積約3万3千平方メートルの1号機、約1万2千平方メートルの2号機は合計して約2,700キロワットの発電規模を誇ります。太陽光から電力を得る同施設では、安定した発電量を維持するため、夏の除草や冬の除雪、汚れの洗浄など11,592枚もの太陽電池モジュールのメンテナンスが必要。野外作業ではあるものの、取り組みやすく通年で行う作業ということもあり、同組合ではハローワーク三沢を通じて市が主催する三沢市障害者支援協議会の障害者就労支援部会に委託先の検討を依頼していました。同部会では就労期間に限定のない安定した業務であることから、就労継続支援B型事業所による委託形式が適切ではないかと助言。「障害者が地域で暮らしていけるように」と就労場所を求めていた社会福祉法人 楽晴会が運営する『障害者就労トライアルセンターボイス』とのメンテナンス委託契約を締結しました。

 

大規模太陽光発電所におけるメンテナンス業務の障害者への委託は県内でも初めて。また、委託期間は来年3月末までですが、年度で更新されるとのことです。三沢市ソーラーシステムメンテナンス事業組合の相場代表理事は、「地元業者で立ち上げて、管理も地元業者で全てやっていきたいというのが最初からの考え。その精神が今回の契約に結び付いた」と語り、楽晴会の齋藤理事長も「障害者にとって大きな夢と希望のある仕事。社会的に疎外されやすい人たちが少しでも働ける場所を作りたい」と意気込みを伝えると、最後に両者は固い握手を交わしました。