中学生が自ら地域を見つめ直し、よりよいまちづくりへ提言

 

11月27日、三沢市立堀口中学校の第1体育館を会場に、初の『堀中シンポジウム』が開催されました。 

 

このシンポジウムは、よりよいまちづくりのために自分たちに出来ることを考える姿勢を育て、故郷に対する理解と愛着を深めることを目的に、同校2学年が『総合的な学習の時間』を利用して行ってきた取り組みの集大成。2学年生徒140人と教職員、保護者が集まる会場に、講師として市政策財政部の中西部長を招き、生徒主導の下で『三沢市に住む私たちができること』についてパネルディスカッションを行いました。

 

まず最初に学年委員の生徒が登壇し、同校の全生徒および保護者を対象として実施した三沢市に関するアンケートの結果を報告。「現在の三沢市の住環境に満足しているか?」「どのようなところが満足(不満)か?」「三沢市にあればいい、あるいは増やしてほしい施設は?」など全7問に対する回答をグラフにまとめ、分析した考察を発表しました。また、11月上旬に修学旅行で東京を訪れた生徒たちは、帰省後、「このまちをよくするためにできることはないか」という視点で3回にわたり特別授業を実施してきたとのこと。三沢市の特徴を捉えるために、近隣市である十和田市と比較した人口や農水産業および従事者の比率、ごみの量、交通、観光、イベントなど、さまざまな分野のデータ分析を発表。さらに、この結果から生徒たちが三沢市をさらによりよいまちに、住みやすいまちにするためにはどのような働き掛けをしたらよいか考え、話し合い、まとめた『外国人との交流イベント開催』や『特産品を使ったB級グルメ参入』、『観光地のPR』といったまちづくり案を提言しました。

 

データ分析や提言をメモしながら熱心に聴いていた中西部長は、まず生徒が主導する会の進行と内容を称賛。さらに「ぜひ皆さんには、自らの考える力を鍛えていただきたい。発想を実現するために何が問題なのかを考える習慣、そして諦めずに問題解決に挑戦する意識を身に付けることは、将来、自分自身と住む地域の発展につながるでしょう。これからも考えや提言を発信してほしい」とエールを贈りました。最後に、代表生徒が中西部長に感想を含め謝辞。2年2組の高田さんは「みんなで発言するだけでは簡単ですが、実行に移すのは難しいことです。しかし、それで終わらず、これからも前向きに考えながら三沢市をもっとよくしていこうと思いました」とその思いを語りました。