「3年間ありがとう」。感謝と涙と笑顔の定期演奏会

 

12月22日、三沢市公会堂大ホールで青森県立三沢商業高等学校吹奏楽部の定期演奏会が行われました。

 

県内でも有数の実力を誇る同部は、7月に開催された吹奏楽コンクール県大会で金賞を、11月に開催されたマーチングバンド・バトントワーリング東北大会マーチングバンドの部で金賞を受賞。また、学業やコンクール・大会へ向けた練習の合間を縫って、アメリカンデーや三沢まつりなど地域イベントにも多数出演し、その演奏・演技で多くの人々を楽しませてきました。そんな同部の今年度最後、そして引退する3年生にとって部員として公に演奏・演技する最後の舞台が、この定期演奏会です。

 

第1部、「プラハのための音楽1968」など3曲を演奏した吹奏楽ステージでは、佐々木顧問の指揮のもと、繊細さと激しさが織り交ぜられた表現力豊かな音色で大ホールを埋める聴衆を魅了。続く第2部では、舞台も衣装も一変し、マーチングバンド・バトントワーリング大会で活躍した「RHAPSODY in DRIVE」を披露しました。舞台の広さから制限はあるものの、躍動感あふれる演奏・演技に見とれてしまう観客たち。「最高の青春」と題された最後のポップスステージでは、部員自らが考えたシナリオや衣装でパートを紹介しながらユーモア盛りだくさんのストーリーを展開。多くの人がよく知るアニメや映画・ドラマの主題歌といった曲目を演奏・歌唱しました。苦難を乗り越え、仲間の大切さに気付くという劇中、引退となる3年生部員23人全員が手をつなぎ、一緒に歌う場面も。朝も晩も休日も、暑い夏から寒い冬まで吹奏楽に打ち込んできた3年間。何度もぶつかり合い、助け合い、支え合ってきたことでしょう。表情には喜びとせつなさが浮かび、瞳は涙で輝いていました。最後の曲を終えても鳴り止まない拍手に応え、アンコール曲を力いっぱい演奏した部員たちは、全ての演目が終わると公会堂出口で来場者をお見送り。「よかったよ!」「最高でした!」といった好評の声に感謝と笑顔で応えていました。そして、忘れてはならないのが、照明や音響、受付など、裏方として舞台を支えた同部卒業生や父母の会など多くの人々。先生、先輩、父母、地域の人々…、多くの人々に支えられた吹奏楽部の今年度最後の演奏会が感謝の言葉と涙輝く笑顔の中で幕を閉じました。