家族が互いを尊重し合い、意欲的に楽しく働ける農業経営を目指す

 

2月25日、三沢市役所で平成25年度の家族経営協定調印式が行われました。

 

家族で農業を営む農家は、一般的な企業と比べて仕事と生活の境目が明確ではなく、世帯員の役割や労働時間、報酬など就業条件が曖昧になりがち。そこで、農業を経営主だけでなく、配偶者や後継者にとっても魅力的でやりがいのある仕事にするため、目指すべき経営の姿や全員が意欲的に働ける環境整備について話し合い、家族が互いを尊重できるルールを取り決めるのがこの家族経営協定です。三沢市では市農業委員会によって平成13年から協定締結が薦められており、昨年度までに市内33家族が締結。今年度は、約10町歩の畑でながいもやごぼう、にんにくなどを栽培する、高野沢地区の一戸茂さん家族が協定を結びました。

調印式に出席した経営者の一戸茂さんと配偶者の幸子さん、娘であり後継者の康代さんは、市農業委員会の新堂会長と上北地域県民局農業普及振興室の高谷室長立ち会いのもと、経営の役割分担や労働時間・休日といった就業条件、収益配分、福利厚生など、家族で決めた項目を記載した協定書にそれぞれ記名・押印。家族経営協定の締結には、役割分担や就業条件を明文化するだけではなく、資金の補助や融資を優先的に受けられたり、経営や就業環境について家族間で話し合い農業経営を改善するきっかけにもなるとのことで、一戸茂さんの配偶者である幸子さんは「(これで)楽しく農作業をやっていければ」と、その効果に期待を寄せていました。