三沢の地産地消と地域活性化、雇用創出のために、若者たちが力を結集

6月13日、三沢市内で居酒屋を経営する株式会社『和がや』が、中央町の武道館南側向いに『みさ和 活魚センター』をオープンしました。

 

良質で豊富な魚介類が水揚げされる三沢漁港。しかし、飲食店を含め「市民が鮮魚を手にできる専門店が市内に少ない」という地域の声を聴いていた同社の木村代表らは「三沢で揚がった魚を三沢の人にこそ食べてもらいたい」と一念発起。長い間空き家となっていた25坪の店舗を購入、鮮魚専門店に全面改装しました。資金の一部には市の補助金を活用し、商店街コミュニティオフィス事業に取り組む株式会社Jサポートがブランドやパッケージのデザイン、販売戦略を支援。さらに、三沢市商工会青年部のメンバーが集まり、建築や設備などさまざまな分野で援助を行ったとのことです。採算を度外視してまで援助した若者たちが共有していたのは「三沢の中心地の賑わいを取り戻したい」という思い。『地産地消』と『地域活性化』への強い思いと多くの人々の力によって、今年5月に始まったこの事業は異例の速さで準備を整え、この日の開店を迎えました。

 

大きく掲げられた『みさ和』の文字が印象的な店舗。入ってすぐ目に飛び込む大きな水槽の中には、この日、三沢漁港で揚がったヒラメやタコなど新鮮な魚介類が生きたまま入っており、奥には三沢、八戸、青森、仙台などから取り寄せた鮮魚がずらりと並びます。これらは奥の加工場で切り身にすることも可能で、刺身や炭火焼にして店内で食べるイートインも予定。また、加工場に設置した熟成乾燥機を使えば独自に加工品製作も可能で、開店に合わせ開発した三沢産「さわら」「ときしらず」の西京漬は同店が薦める逸品。同社では今後、地域ブランド『粋』として国内外への販売も計画しているとのことです。さらにレジ前では、三沢の水産・農産物を使ったお惣菜やお弁当も販売され、開店直後の店内は応援してきた人々や噂を聞きつけた一般客であふれていました。同店の営業時間は11時から21時までで、7月以降は無休。新たな雇用を生むだけでなく、夜間に営業する居酒屋店と併せた経営により、従業員からの勤務時間の要望にも応えられるとのことです。同店の店長、岩間宏樹さんは、開店を支えてくれたスタッフや応援してくれた多くの人々に感謝し「三沢の魚を三沢の人が食べ、『魚』で三沢市がさらに盛り上がってもらえれば」と話していました。

 

 

 

みさ和活魚センター

(電話0176-27-6961)