財政関係の用語は専門的で分かりにくく、また聞きなれないものばかりです。そこで簡単な用語の解説集を作ってみました。

会計関係

一般会計

地方公共団体の行政運営の基本的な経費を網羅して計上した会計のことです。地方公共団体存立の目的を達成するために要する経費を経理する会計といえます。

 特別会計

特定の歳入歳出を一般の歳入歳出と区別して別個に処理するための会計のことです。三沢市の場合は、国民健康保険特別会計、食肉処理センター特別会計、農業集落排水事業特別会計、下水道事業特別会計、介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計を設置しています。

 普通会計

各地方自治体の持つ様々な会計を、団体間の比較や他の年度との比較を可能とするため、全国共通のルールに基づき区分し直した統計上の会計区分です。公営事業会計に属する、公営企業会計(水道・病院・下水道等)、収益事業会計(競輪等)、国民健康保険事業会計、介護保険事業会計、後期高齢者医療事業会計等は、普通会計から除かれます。三沢市では一般会計が普通会計となります。なお、各会計間のやりとりは控除しています。

 一般会計等

「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」による会計の区分で、一般会計と公営事業会計に属する特別会計以外の特別会計の合算額をいいます。地方財政状況調査(決算統計)による普通会計に相当するものです。

 公営事業会計

一般会計等以外の特別会計で、事業の実施に伴う収入をもって当該事業に要する費用を賄うべき会計のことをいいます。なお、この中には公営企業会計も含まれます。

 公営企業会計

地方公営企業法の全部または一部を適用する会計のことです。三沢市では、法適用企業は水道事業会計、病院事業会計、法非適用企業は下水道事業特別会計、農業集落排水事業特別会計、食肉処理センター特別会計と5つの企業会計があります。

 予算・決算関係

一般財源 収入した時点でその使途が特定されていないで、地方自治体の裁量によって使用できる財源のことで、地方税や地方交付税等がそれにあたります。
特定財源 収入の段階で使途が特定されている財源で、国庫補助金や地方債、使用料等が特定財源といいます。
自主財源 地方公共団体が自主的に収入することができる財源のことです。具体的には、市税、使用料、手数料、財産収入、基金からの繰入金、前年度からの繰越金や貸付金元利収入等の諸収入などをいいます。
依存財源 国や県から交付される財源などのことです。 具体的には、地方交付税、国庫支出金、県支出金、地方譲与税や市債などをいいます。
義務的経費 歳出のうち、その支出が義務づけられ任意に削減できない経費をいいます。具体的には、人件費、公債費、扶助費のことです。
投資的経費 その支出の効果が資本の形成のためのものであり、将来に残る施設等を整備するための経費です。普通建設事業費や災害復旧事業費等が投資的経費にあたります。
扶助費 社会保障制度の一環として、生活保護法などの各種法令に基づいて支払われる経費、及び地方公共団体が単独で行っている扶助の経費をいいます。扶助費は、人件費、公債費とともに義務的経費とされています。
公債費 地方自治体が借り入れた地方債の元金と利子の償還(返済)金および一時借入金の利子の合算額です。公債費は人件費、扶助費とともに義務的経費とされています。
普通建設事業 公共用または公用施設の新増設等の建設事業に要する経費のことです。具体的には、道路橋りょう、河川、消防設備、学校、公営住宅等の公共用施設等の新設、増設、改良事業費や不動産取得等が該当します。
形式収支 その年度の歳入決算額から歳出決算額を差し引いたものをいいます。出納閉鎖日における当該年度に収入された現金と支出された現金の差額をあらわすもので、すでに債務が確定し翌年度に支払うべき経費などは考慮しません。
実質収支 歳入決算額から歳出決算額を差し引いた額(形式収支)から翌年度へ繰り越す財源を除いた額のことをいいます。
単年度収支 その年の実質収支から前の年の実質収支を差し引いた額です。実質収支には前年度からの黒字(赤字)が含まれていますので、これを除いたその年の収支となります。
一時借入金 1つの会計年度中に歳計現金が不足した場合に、その不足を補うために借り入れる資金をいいます。一時借入金は、一時的な資金の不足を解消するための支払資金なので、その年度の歳入をもって出納閉鎖日までに償還しなければなりません。例えば、4月に多額の支出をしなければならない場合、4月時点では市税などの収入がまだ収納されていないためその支払いのために金融機関などから一時的にお金を借りて支払いに充てる場合などが考えられます。また、一時借入金そのものは歳入歳出予算に計上することはありませんが、その限度額は予算で定め、借り入れに伴い発生する利子の支払いは公債費として歳出予算に定めることとなります。
基金 特定の目的のために財産を維持し、資金を積み立てるものと特定の目的のために定額の資金を運用するために設けられるものがあります。
繰入金 地方公共団体の各会計間、一般会計、特別会計、基金等の会計間における現金の移動のことをいいます。特別会計は、特定の事業実施に当たり、特定の歳入をもって特定の歳出に充て、一般会計と区別して経理する必要がある場合に設置されますが、当該特別会計設置の目的とされている事業の遂行に必要な財源に不足が生じる場合には、必要により一般会計から資金の繰入を行って財源補てんをしなければなりません。
繰越明許 事業の性質上、又は予算成立後の事由により年度内に支出を終わらない見込みのものについて、予算で限度額を定めることにより、翌年度に限り繰り越して使用することができる制度のことをいいます。
事故繰越 年度内に支出負担行為を行い、避けがたい事故のために年度内に支出が終わらなかったものを翌年度に繰り越して使用することをいいます。

地方財政状況調査

 (決算統計)

地方自治法の規定に基づいて毎年定期的に行われる統計調査です。地方公共団体がどのように行政運営を行ったかをみるための基礎となるもので、最も基本的で重要な調査です。この調査の結果は、地方財政白書として公表されます。取り扱う会計は普通会計、公営企業会計に分けられます。

 地方債関係

地方債 特定の歳出に充てるため地方自治体が年度を越えて元利を償還する借入金のことをいいます。また地方債を起こすことを起債といいます。三沢市の地方債の多くは道路の整備、学校の建設等の事業に使われています。このように建設事業等に借金をする理由は、例えば30年間使用する建物の経費を今いる住民だけで負担するのは、むしろ、将来の住民との公平性に欠けることにもなることから、将来の住民にも等しく負担を求めるための手段の一つでもあります。
臨時財政対策債 地方交付税の財源不足を国と地方が折半して補てんするため、国負担分については国の一般会計からの加算により、地方負担分については特例となる地方債により補てんします。この特例となる地方債のことを臨時財政対策債といいます。なお、臨時財政対策債の元利償還金相当額については、その全額を後年度地方交付税の基準財政需要額に算入されることとなっています。
減収補てん債 地方税の収入の減少を補うために発行する地方債です。地方税法に定めのある地方税が地方交付税の算定方法による標準額より少ない場合に発行できます。

 指標関係

標準財政規模 地方自治体の一般財源の標準的大きさを示す指標で、実質収支比率、実質公債費比率、連結実質赤字比率、将来負担比率、経常収支比率などの基本的な財政指標の分母となる重要な数値です。その大きさは、「標準税収入額+普通地方交付税額+臨時財政対策債発行可能額」で求められます。言い換えれば、標準的な収入の「経常一般財源」の大きさということになります。
経常収支比率 市の歳出のうち、毎年経常的に支出される経費が、市税などの経常的に収入される一般財源(使い道が特定されないもの)に占める割合で、財政の硬直度を表しています。この指数が低いほど、いろいろな事業に使えるお金の余裕があるということになります。
健全化判断比率 平成19年6月に制定された「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」による各自治体の財政の健全性を計る比率です。実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率の4指標をいいます。
資金不足比率 健全化判断比率と同様に公営企業の経営状況の健全性を計る比率です。公営企業ごとの資金の不足額を料金収入の規模と比較し指標化したもので、経営健全化基準は20%となっています。
実質赤字比率 一般会計等を対象とした実質赤字の程度を指標化したものです。市町村における早期健全化基準は財政規模に応じて11.25%から15%、財政再生基準は20%となっています。
連結実質赤字比率 全会計の赤字や黒字を合算し、地方公共団体全体としての赤字の程度を指標化したものです。市町村における早期健全化基準は財政規模に応じ16.25%から20%、財政再生基準は30%となっています。
実質公債費比率 自治体の借入金の返済額及びこれに準ずる額の大きさを指標化したものです。この指標が18%以上になると、起債発行について県知事の許可が必要となり25%以上で財政健全化法による早期健全化団体、35%以上で財政再生団体となります。
将来負担比率 一般会計等の地方債残高や将来支払う可能性のある負担等の現時点での残高の程度を指標化したものです。市町村における早期健全化基準及び財政再生基準は350%となっています。
ラスパイレス指数 職員の給与水準を比較するために用いられる指数で、国の基準を100とした場合の職員給与を表します。この指数では、比較される地方公共団体の職員構成が国の構成と同一と仮定した場合の給与総額を比較するため、職員数が少ない場合や職員構成が国と著しく異なる場合などは指数に影響がでることがあります。

地方交付税関係

地方交付税 国税のうち所得税、法人税、酒税、消費税及びたばこ税の一定割合を、地方公共団体が等しく事務を遂行できるよう一定の基準で国が交付する税のことをいいます。地方交付税には、合理的基準によって算定したあるべき一般財源所要額としての基準財政需要額があるべき税収入としての基準財政収入額を超える額(財源不足額)を基礎として交付される普通交付税と、普通交付税で算定しがたい特別な理由により交付される特別交付税があります。
基準財政需要額 普通交付税の算定に用いるもので、合理的かつ妥当な水準で行政を運営した場合にかかる経費を一定の方法で算定した額をいいます。よく「交付税措置」と言われますが、これは基準財政需要額に含まれることで、実額が交付されるものではありません。
基準財政収入額 普通交付税の算定に用いるもので、標準的な状態で徴収が見込まれる税収入などを一定の方法で算定した額をいいます。標準的な市税収入見込額の75%相当額と譲与税など税外収入の75%相当額(一部100%)が普通交付税の算定に使われます。
測定単位 道府県や市町村の行政項目(河川費や農業行政費等)ごとにその量を測定する単位をいいます。例えば河川費においては河川の延長が用いられます。
単位費用 標準的団体(人口、面積、行政規模が道府県や市町村のなかで平均的で積雪地帯や離島でない等の自然的条件や地理的条件等が特異ではない団体)が合理的、かつ妥当な水準において地方行政を行う場合等の一般財源所要額を測定単位1単位当たりで示したものです。
補正係数 普通交付税の算定に用いる係数です。地方公共団体の行政運営経費は、その団体の規模の大小、面積の広狭、都市型と農村型、寒冷地と温暖地など種々の条件の違いによって差異が生じます。このため、各団体ごとに補正係数を定め、地域の実情に合わせた行政需要を算定することとしています。現在の普通交付税制度上、種別補正、段階補正、密度補正、態容補正、寒冷補正、数値急増補正、数値急減補正、財政力補正、合併補正等があります。
財政力指数 普通交付税算定に用いられる基準財政収入額を基準財政需要額で割った数値の過去3ケ年平均のことをいいます。地方公共団体の財政力を示す指数として用いられ、「1」をこえると国から地方交付税は交付されないことになります。この団体のことを、「不交付団体」と呼び、地方交付税を受けている団体のことを「交付団体」と呼びます。

公営企業会計関係

法適用企業・

非法適用企業

地方公営企業のうち、地方公営企業法の全部又は一部を適用している事業が法適用企業であり、それ以外の事業が法非適用企業です。法適用企業には、地方公営企業法の全部を適用することが法律で定められている上水道、工業用水道、軌道、鉄道、自動車運送、電気(水力発電等)、ガスの7事業と、法律により財務規定等を適用するように定められている病院事業、また条例で全部又は一部を任意で適用する事業(任意適用事業)で、簡易水道、下水道等があります。法非適用事業は任意適用事業のうち、法律を適用していない事業のことです。
収益的収支 一事業年度の企業の経営活動に伴い発生が予定されているすべての収益とそれに対応するすべての費用をいいます。収益的収入(総収益)は、サービスの提供の対価としての料金収入を主体とする「営業収益」、受取利息・他会計補助金等の「営業外収益」からなり、収益的支出(総費用)はサービスの提供に要する施設管理費、人件費、物件費等の「営業費用」、支払利息等の「営業外費用」からなります。
資本的収支 企業の将来の経営活動に備えて行う建設改良及び建設改良に係る企業債償還金等の支出とその財源の収入をいいます。資本的収入には企業債、固定資産売却代金(売却益は除く)他会計からの出資金、長期借入金、建設改良事業の補助金、負担金等収益に関係の無い収入が計上され、資本的支出には建設改良費、企業債償還金(元金)、他会計からの長期借入金償還金等費用とは関係の無い支出が計上されます。
経常損益 営業収益から営業費用を控除して算出される営業利益(又は営業損失)に営業外収益及び営業外費用を加算することにより算出された利益(損失)であり、特別損失を除外して算出されるものです。
累積欠損金 営業活動によって欠損を生じた場合、この欠損金を埋めるための処理として、繰越利益剰余金、利益積立金、資本剰余金等で補てんする方法がありますが、それでも補てんできなかったものの各事業年度の損失(赤字)額の累積されたものをいいます。
不良債務額 流動負債(起債前借である一時借入金の額を控除)の額が流動資産(翌年度繰越財源の額を控除)の額を超える額をいい、企業の支払い能力を超える債務があるということになります。
流動負債 負債のうちの支払期限が貸借対照表作成日から起算して1年以内に到来するものをいいます。具体的には一時借入金、未払金、未払費用、前受金及びその他流動負債に区分されます。
流動資産 現金及び短期間(1年間)のうちに回収又は販売により現金化し、支払手段となりやすい資産で、現金、預金、未収金、前払金があります。