戦没者の安らかな眠りを祈り、改めて感じる平和の大切さ

 

8月17日、浜三沢地区にある招和台で、三沢市戦没者追悼式が行われました。

 

三沢村から太平洋戦争へ出兵し、亡くなられた人々の遺骨が納められている、招和台の『殉国之霊碑』。毎年、終戦記念日の前後に行われるこの追悼式は、多くの遺族や地域の人々が戦没者の安らかな眠りを祈るとともに、改めて平和の大切さを確かめる機会となっています。空も悲しむような静かな霧雨の中で行われた今年度の追悼式には、戦没者の遺族約60人や来賓、関係者など多くの人々が参列。岡三沢神楽保存会の権現舞、浜三沢駒踊保存会の駒踊り、三沢エンテンコールによる合唱が披露された後、国歌を斉唱し、黙とうを捧げました。式辞の中で、家族を失いながらも悲しみに耐え歩んできた遺族へ敬意を表した種市市長。参列者へ「平和を尊さを後世に伝えていくことは今を生きる私たちの責務」と伝え、戦没者の冥福を祈りながら「郷土三沢市の平安と繁栄、ご家族の発展を見守っていただきたい」と願いました。また、市議会の小比類巻議長、青森県遺族連合会の齋文昭藤会長に続いて追悼の言葉を捧げた三沢市遺族会の河村幸利会長は、終戦から69年を迎え、悲惨な戦争を知る人々が少なくなることを憂い「私たち遺族は、御英霊が国に殉じた戦争を語り継ぐよう一層の努力していきたい」と伝えました。

その後、種市市長を先頭に、来賓、遺族、関係者が『殉国之霊碑』前の祭壇へ献花。また、並んで建立されている日中・日露戦没者をまつった『鎮魂碑』、千島列島を守ろうとした遭難者を悼む『報效義會三番艇遭難之碑』、太平洋無着陸横断飛行に挑んだ報知日米號の搭乗員の慰霊碑にもそれぞれ献花しました。追悼式の後には、三川目小学校児童が慰霊碑前で『海鳴り太鼓』を披露。懸命に太鼓を奏でる子どもたちの姿は、平和を守ることの大切さと責任の大きさを参列する人々へ伝えていました。