創立130年の節目に、力強く生き生きと咲く41輪の「花」

 

11月15日、三沢市立三川目小学校の体育館で、同校の創立130周年を記念する学習発表会と式典が行われました。

三沢村立簡易小学校の三川目分校として明治17年5月に開校した同校は、三川目・鹿中地区など地域の人々に支えられながら数多くの児童を育成。3年半前の東日本大震災はじめ災害や困難を乗り越え、今年、創立130周年を迎えました。 これまでに校舎周辺の環境整備やタイムカプセルの掘り起こし、備品購入、記念誌発行などが行われ、この日の学習発表会と記念式典も記念事業として開催。全校41人の児童たちの晴れ舞台を一目見ようと、来賓や保護者、地域の人々など100人以上が同校体育館に集まりました。

第一部の学習発表会では、「表現しよう きらきら笑顔で すなおな心で」をスローガンに掲げ、学年ごとに劇や楽器演奏などを披露。4・5年生は、津波で『海鳴り太鼓』が流され同校が避難所となった東日本大震災を振り「荒波にも負けず、三川目小の未来は続く。私たち一人ひとりが花となり、三川目小を輝かせる」と力強いメッセージを伝えました。日頃からの学習や、この日のために練習を重ねた成果を見せる児童たちの懸命で愛らしい姿に、保護者はもちろん地域の人々も「確かな成長」を感じたことでしょう。これまでの支援に感謝した神篤志校長が、「この130年の歩みを大切にしつつ、これまで以上に皆さまと手を携えながら子どもたちの夢や可能性を伸ばし、地域が誇れる学校づくりに努力していきたい」と決意の想いを伝えると、会場からは大きな拍手が送られていました。

続く第二部の式典では、東日本大震災の津波で流されながらも支援を受け復活した『海鳴り太鼓』を児童たちが演奏。創立130周年記念事業の実行委員長を務めた河村隆裕PTA会長は、感謝とともに児童へ「三川目小にいることを誇りに思い、伝統を受け継いでほしい」とエール。同校の歴代校長およびPTA会長、教育功労者として学校歯科医師、永年勤続者へ感謝状が贈られ、最後は全校児童が校歌などを合唱しました。過疎化や少子化の影響から児童が年々減少し、現在は一部複式の6学年全児童は41人。しかし、個性にあふれ、互いに助け合い、生き生きと力強く咲く41輪の花に、多くの人々が輝かしい未来を感じたことでしょう。