地域資源を活かした観光企画や、地元農産物を使い開発した新製品を公開

 

 

3月4日、三沢市雇用創造推進協議会による『成果物公開セミナー』が、アーケード商店街の中にあるうわさカフェで開催されました。

 

地域に新たな雇用を生み出すために、市外からの誘客を図る体験型観光の企画開発や、農水産物の付加価値を高める6次産業化などに取り組んでいる同協議会。昨年4月から約1年間にわたり、協議会の実践支援員5人が観光チームと6次産業化チームに分かれて取り組んできた成果を公開し、市内事業者などに商品化を呼び掛けるため本セミナーを実施。市内事業所15社の関係者を含む20人が参加しました。

小川原湖でのカヤック体験などを盛り込んだ2泊3日の自然体験型ツアーと、基地内に住む米国人との交流を含む5泊6日の合宿型ツアーの成果を報告した観光チーム。どちらのツアーも地元ガイドや外国人との交流など三沢ならではのプログラムを組んだ結果、参加した子どもやその親から高い評価を獲得。来年度は、合宿の要素を含む自然体験ツアーにしたいと抱負を述べていました。

 また、地元農産物のなかでも加工や調理方法があまり開発されていないナガイモに注目した6次産業化チーム。試行錯誤の結果、ナガイモを蒸してすりつぶした「長芋ペースト」を開発しました。皮むきなど下処理の手間が省けるほか、加熱することでさまざまな料理に使いやすく冷凍保存もできる点が特徴。今年2月に東京ビックサイトで開催された商談会に出品すると、バイヤーや料理店関係者の評判は上々でした。発表の後、参加者は「長芋ペースト」を使ったポテトサラダなどを試食。じっくりと味を確かめながら「すごく甘い」などと感想を述べました。参加者の一人、農家の久保稔さん(63歳)は「農家だけでは加工品の開発まで手が回らないので、この取り組みは大変助かる。ナガイモの消費も伸びるのではないか」と、今後の展開に期待していました。