先人から受け継いだ防災林を次世代へつなぐ

 

10月24日、東日本大震災の津波で倒伏したり塩害による赤枯れ被害を受けた織笠地区の海岸防災林で『復興植樹祭』が開催されました。

 

海岸防災林を地域住民の手により再生・保全することを目指し、三沢市とおいらせ町の沿岸沿いにある集落で結成された『地域の力で守り育てる海岸防災林整備活動連絡会』が主催した『復興植樹祭』は今回で2回目。織笠地区および周辺地区の住民や関係者83人が、クロマツの苗木500本を、砂の飛散を抑えるため木の杭で10メートル四方に区切られた5区画(500平方メートル)に植樹しました。はじめに上北地区森林組合の職員が、海からの強い風から苗木を守るため木の板やカヤの風よけを立ててから植樹する方法を説明。根が土から出ないよう慎重に土を埋め戻すことなど、作業のポイントを参加者に伝えました。植樹セレモニーでは、参加者を代表して織笠地区在住の和田さん一家が家族3世代で苗木3本を植樹。海岸防災林が末永く保全されるよう願いを込めました。その後、参加者らは協力しながら手際よく作業を実施。大切な苗木を丁寧に植えていました。

同連絡会の一戸実会長は、「先人たちが暮らしを守るため植樹してきた大事な防災林。後世にも今までの知恵を伝えていきたい」と語るとともに、活動を通じて自分たちの地域や生活を自ら守るという思いが継承されることを期待していました。同連絡会では、今後4年間にわたり毎年2地区ずつ植樹事業を行う予定とのことです。