復興への想いをのせて

海鳴り太鼓の演奏を行う生徒たち 5月21日、三川目小学校大運動会で海鳴り太鼓の演奏が行われました。

 海鳴り太鼓とは海と共に生きてきた、先人の生き様を表現するものとして平成5年に初めて演奏されて以来、卒業式や運動会などの毎年の学校行事のほかに、老人ホームの慰問や港まつりなどでも行われ、今では地域の名物となっているものです。

 今年の卒業式でも演奏することが予定されていましたが、ほっきまつりの準備のため漁港に太鼓を運んだ際に津波にほとんどが流されてしまい、3月の卒業式では演奏できず、運動会での演奏も難しいと考えられていました。

 しかし、演奏をやりたがっている子どもたちの様子をみた校長先生が、PTAの方々に事情を話すとすぐに動き出してくれたとのことで、様々な伝手を頼って太鼓を借り、やっと演奏することができました。すべての太鼓が集まったのは5月上旬とのことで、例年より短い練習期間となりましたが、それを感じさせない素晴らしい演奏で観客から大きな拍手を受けていました。

 お話を伺った校長先生は「海鳴り太鼓は地域の財産、この演奏が復興の大きなアピールとなったと思う」と今回の演奏の意義を話すとともに、また自分たちの太鼓を揃えることへの強い意欲を語りました。

 子どもたちや先生方、PTAの方々の強い想いが太鼓を通じて多くの人に伝わったことと思います。