海を越える想い 

 7月11日、シアトルにあるFMラジオ局KIROのニューストーク番組「The Ron and Don Show」のパーソナリティーのロン・アップショー氏とレポーターのレイチェル・ベル氏が市長室を訪れました。

 震災後、七戸町の児童養護施設美光園に食事や日用品等の提供をしていた米軍三沢基地のボランティアの一人が同番組に電話で出演。美光園の様子を知ったアップショー氏らが、日本の子どもたちのためにと支援物資を募集しました。その結果44トンもの支援物資が集まり、これを積んだコンテナ船が韓国・釜山を経由して6月17日、約4週間をかけて八戸港に到着。その後三沢基地内のエドグレン高校体育館で仕分けされ、7月5日から順次青森、岩手、宮城の三県の養護施設に次々と配送されています。

 実際に集められた物資を見た種市市長は「実際に見てその量にびっくりした。本当にありがたい」と感謝すると、アップショー氏は「自分たちもこれ程集まるとは思わなかった。シアトルの人たちは日本に対して親近感を持っていると思う」と話しました。

 7月9日に来日、美光園や航空科学館を訪れた彼ら。今後は野田村などの被災地を訪問するとのことです。

 三沢とシアトルの間に横たわる太平洋。シアトルの人たちの想いを乗せた物資が広大な海を越えたことで、距離がぐっと縮まったように感じます。