触れ合うことで感じる命

馬ににんじんをあげる子どもたち7月16日、三沢市教育委員会主催の体験学習「ポニーと思いっきり遊ぼう」がおいらせ町のホースセラピー牧場で開催されました。

この牧場を経営しているのは以前三沢市立第五中学校の校長先生をしていた相馬昭夫さん。小さいころから馬に愛着を持っていたことから教職を退く際に自分で柵や馬房を作り平成11年に牧場を始め、平成15年からは毎年馬との触れ合いを通じた体験学習を行っています。この日は市内各小学校から応募した13名の子どもたちが参加し、馬の生態や牧場で管理している各馬の種類や特徴について学んだ後、ポニーたちと対面しました。

えさのにんじんをあげる際には、「えさをのせた手を握っていると指を噛まれてしまうかもしれないので指はピンとのばすこと」や「ポニーの真後ろに触ると蹴られてしまうかもしれないので後ろにはまわらないように」といった注意を受けていたこともあって、おっかなびっくり近づいて目をつぶりえさをあげている子もいました。「ポニーに呼びかけてあげると安心するんだよ」というアドバイスを受けた子どもたちが優しく呼びかけると、人懐っこく鼻を近づけてくるポニーたちの様子に次第に打ち解け、最後には仲良くなり終了の時間になってもなかなか離れようとしませんでした。

また乗馬体験も行われ、実際に馬の背中にまたがった子どもたちは、乗馬をおえるとすぐに「肌がつるつるしていた」とか「背中が温かかった」などと興奮した様子で保護者と話していました。

「この体験を通じて命の大切さを実感し、思いやりのある子どもに育って欲しい」と話す相馬さん。実際に触れ合う前の説明で、日ごろのポニーたちの行動や性格について細かく話し、飼育馬のうちの一頭が最近出産したがすぐに仔馬が死んでしまったこと、その後の母馬の様子といった話もしていました。

言葉はなくても触れ合うことで確かに感じる命と確かに伝わる愛情ですぐにポニーと仲良くなった子どもたち。多くのことを知り、感じ、学んだ一日になったことでしょう。