たくさんの善意に包まれて

くわ入れを行う月館理事長11月11日、淋代保育所の安全祈願祭が新保育所の建設予定地で行われました。

淋代保育所は東日本大震災の津波で施設が浸水被害を受け、3日後の3月14日から淋代地区コミュニティ集会施設を借りて保育を行ってきました。しかし、運営を行っている淋代福祉会は集会施設を借り受けていることから地域の人が利用できないことと、子どもたちをより良い環境で育てたいとの考えから以前から市に対して再建を陳情。これを受けて市ではプロジェクトチームを立ち上げ、用地の選定・取得、各種申請への助言などで支援。それに加え市内の企業・団体などからの義援金などが届けられたことで、この日の着工に至ったものです。

この日行われた安全祈願祭には種市市長や保育所、工事関係者など約20名が出席。神事の後あいさつした淋代福祉会の月館秀明理事長が「地域の方々をはじめ多くの方の支援、善意のおかげで新築が現実のものとなった。大変ありがたい」と感謝すると、続いて建設を請け負った(株)小坂工務店の代表取締役小坂仁志氏は「安全第一で工事を進め、無事故・無災害で工期どおりに完成させることを約束します」と話しました。

今回移転新築工事が行われるのは、現在間借りしている集会施設の西隣の土地で少しでも津波を避けるために移動、近くの住民が換地などに協力したとのこと。建物は木造平屋で延床面積は308.6平方メートル、来年3月10日完成予定です。

安全祈願祭終了後には月館理事長が「今回新築される場所は淋代地区のコミュニティの中心となる非常にいい場所だと思う。子どもたちも完成するのを楽しみにしているので、ぜひ卒園式を新しい保育所で行いたい」と話しました。

子どもたちは地域の宝。地域の方のたくさん善意に包まれた施設で育まれ、次の一歩への旅立ちの日を迎えられといいですね。