令和5年 新春メッセージ

動画リンク:令和5年 三沢市長 新春メッセージ(三沢市公式Facebook)

 

 明けましておめでとうございます。昨年中は、市政各般にわたり ご理解、ご協力をいただきまして、誠にありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 
1.昨年を振り返って

 昨年を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中、ウクライナ危機や急速な円安の進行を要因とするエネルギー価格や物価の高騰に加え、多発する自然災害や国際情勢の変化も懸念されるなど、市民生活や地域経済への影響は深刻なものとなりました。そのような中で、当市は、社会経済活動の維持、物価高騰対策や困難に直面されている方々への支援を図るため、二度にわたる生活応援プレミアム券事業や各種生活支援給付金の給付など、切れ目なく様々な経済対策や緊急支援事業に取り組むとともに、感染症から市民の皆さまの命と健康を守るため、早期にワクチン接種体制の確保に努めてまいりました。
 これもひとえに、医療関係者のご尽力と市民の皆さまのご理解とご協力の賜物であり、改めて感謝を申し上げる次第です。

 一方、昨年はウィズコロナの中、みさわ七夕まつり、三沢まつり、三沢基地航空祭などといった様々なイベントの復活や、過去2年コロナ禍で延期となっていた県内10市の祭りと食を一堂に集めた「あおもり10市大祭典in三沢」が、熱く、盛大に開催されました。市内外から約13万7千人の方々が訪れ、沿道に詰めかけた方々や祭り関係者からは、「胸が躍る」「この日を待っていた」などの声が聞かれ、大いに祭りを満喫していただくとともに、当市の魅力を強力に発信できたものと思っております。

 市政運営におきましては、「三沢市まちづくり座談会」を開催し、第二次三沢市総合振興計画 後期基本計画の策定のため、三沢の未来について多くの市民の皆さまと語り合いました。私も5回全てに参加させていただきましたが「仕事」、「暮らし」、「子育て」など、様々な意見や将来への希望はもとより、何よりも参加してくださった皆さま一人ひとりが、「愛する ふるさと 三沢」について熱く語ってくださいました。貴重なご意見を、市民の皆さまの輝ける未来のため、しっかりと政策に反映させてまいります。

 

2.今年の計画

 本年は、第二次三沢市総合振興計画 前期基本計画が3月末をもって満了となることから、刻々と移り変わる時代の変化に柔軟に対応した後期基本計画を本年4月から新たにスタートさせます。これまでの前期基本計画の各施策の成果を検証し、市民の皆さまの声を的確に反映するとともに、当市の基本理念であります「未来へつなぐ 心安らぐ 国際文化都市」の実現に向け、市民サービスや福祉の向上を図るとともに、共生社会の推進、デジタル技術の活用、SDGsの推進など、新たな目標や施策への対応を積極的に実施してまいります。更には、これまでの大きな課題でもある人口減少・少子高齢化への対応やまちの賑わいづくりと関係人口の創出、そして、コロナ禍を契機とした地方への関心の高まりなどの側面を的確に捉えながら、全庁一丸となって市政運営に全力を傾注してまいります。

 今年の主な事業をいくつか申し上げますと、まず、現在、当市の窓口で発行しております各種証明書を、マイナンバーカードを利用し全国のコンビニ店舗等で夜間、休日でも取得できるようにしたいと考えております。令和5年度中に運用を開始し、先ずは住民票の写しと印鑑登録証明書の発行から始め、次年度以降、順次発行できる証明書を増やしていく予定としております。
 また、本年7月診療分から、子ども医療費給付事業の対象年齢を現在の中学生以下から、18歳、高校卒業まで拡充し、子育てに係る費用負担の軽減を図ってまいります。今後も、市民サービスや福祉の向上を図るとともに、子育てに係る費用負担を減らし、子どもを産み・育てやすい環境を目指します。

 次に、小中学校空調設備整備事業についてであります。
 児童・生徒の皆さんの学び場であり、多くの時間を過ごす小中学校の教育環境の整備を図るため、これまでも小中学校のトイレや暖房設備などについては計画的に整備を行ってまいりました。今年度から児童・生徒の熱中症予防のため、市内小学校の普通教室等にエアコンを設置しており、4月以降から使用可能となります。令和5年度からは中学校の普通教室、令和6年度は小中学校の特別教室等、3年をかけて順次工事を進めていく予定です。これにより児童生徒の健康管理と、良好な教育環境を確保してまいります。

 次に、三沢・羽田線4便化維持についてであります。
 羽田発着枠政策コンテストで獲得した増便枠により、令和2年10月から1日4便となった三沢・羽田線でありますが、昨年の3月27日から始まった1便枠を競うトライアル運航が、本年3月25日で終了いたします。残り3カ月を切り、いよいよラストスパートをかけます。
 これまで、日本航空と青森県並びに当市の3者により、東京羽田線を起点とした首都圏との交流拡大や、羽田空港乗継による西日本との交流など様々な利用促進事業、二次交通などの利用環境の充実に取り組んでまいりました。将来にわたってこの4便化を維持していくことは、当市はもとより、県南・下北地域にとって交通の利便性が向上し、企業活動や観光振興など交流人口が活発化することにより、経済活動に大きく寄与するものでありますことから、市民の皆さま、企業の方々におかれましても、遠方に行く際には是非とも、航空機を利用していただければと思います。

 次に、公共施設のリニューアルと建て替えについてであります。
 近年、当市の様々な施設の老朽化が進み、アイスアリーナ、公園など大規模なリニューアル工事や、ごみ焼却施設、し尿処理施設、市営住宅など、新たに建て替えを行わなければならない施設が大変多くなってまいりました。公共施設等の更新には、多額の財政負担が必要となる見込みですが、今後の厳しい財政事情や人口減少・少子高齢化を見据えた、公共施設等総合管理計画や各施設の長寿命化計画等に基づき、更新費用の削減・平準化や適切な維持管理及び修繕を実施してまいります。

 まだまだお伝えしたい事業はあるのですが、最後に、昨年12月に当市の採卵鶏農場で確認された、高病原性鳥インフルエンザについて市民の皆さまにお伝えしたいと思います。
 昨年から、青森県では、自衛隊の災害派遣や県内全市町村に職員の動員を要請するなど、当初完了時期の見立てを前倒しして、急ピッチで一連の防疫作業を実施したところ、年末には国内過去最大規模となる約139万羽の殺処分に加え、埋却や消毒といった一連の作業を完了したところであります。これもひとえに、青森県をはじめ、関係各位の皆様のご協力の賜物であり、ご協力を賜りました全ての関係者の皆様に、心から感謝と御礼を申し上げます。
   制限区域の完全解除は、現在のところ1月21日の見込みとなっておりますが、当市といたしましても三沢市高病原性鳥インフルエンザ対策本部を中心に全庁一丸となり、これまでどおり万全の態勢で県の対応を支援してまいります。

 
3.終わりに

 最後になりますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大から4年目に入ろうとしておりますが、いまだ収束が見えない状況が続いております。感染拡大により、市民生活や地域経済に大きな影響が生じ、当市の市政運営にも大きな支障となりました。一方で、コロナ禍を契機とする柔軟な働き方の普及やビジネスモデルの変化、地方への関心の高まりなど、様々な社会的変化をもたらしました。
 当市といたしましては、これからのウィズコロナ・アフターコロナという大きな時代の転換期において、この社会的変化を当市の変革に向けた絶好の機会と捉えており、その取り組みを一層加速していきたいと考えております。
 そして、当市の基本理念である「未来へつなぐ 心安らぐ 国際文化都市」の実現に向け、市民の皆様と共に考え同じ目線に立ちながら、山積する諸課題に対して全庁一丸、全力で取り組んでまいりますので、より一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 結びに、皆さまのご多幸とご健勝、国内外の平和と繁栄をお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。

 
令和5年1月4日
三沢市長 小檜山 吉紀