昔ながらのあたたかいお正月 

 1月8日から2日間、道の駅みさわ「くれ馬ぱ~く」で新春の初売りが催されました。近隣の農業者による「産直友の会」を中心に地域の人々が集まるこの催しは、長年に渡る新年の恒例行事。地元野菜が普段の半額で販売され、地域に伝え継がれる伝統芸能・山中神楽の舞が披露されました。
 「大雪下(おおせっか)野菜」と銘打たれた野菜は、収穫の無い冬でも食べられるようにと地中に埋めて保存することでおいしさと栄養を蓄えた冬季の限定品。厳しい寒さによって鮮度と甘味が保たれ、生産者が「広く皆さんに味わってもらいたい」と話す愛情が込められた野菜たちは、2日間で在庫が無くなるほどの売れ行きでした。
 9日は昔ながらの餅つき会を開催。もち米計4升を、集まった多くの来場者の手でつきました。「きね」を使った初めての餅つきに、子どもたちは大人の姿をまねながら、一生懸命ぺったん、ぺったん。大人から子どもまで交代しながらついたお餅は、産直友の会会員によって切り分けられ、あんこやきな粉でくるんだりお雑煮で参加者全員に振る舞われました。澄み切った冬の空気の中で食べる熱々のお餅と頬張った笑顔は格別。その後は、地元の中高生ら若者も参加する「山中神楽」が集まった来場者に舞を披露。無病息災を祈願して、参加者の頭を一人ずつ噛んでいきました。
 「くれ馬ぱ~く」の広大な敷地の中、雪と遊び、昔ながらの正月を味わった親子たち。三沢の北部には、地域の人々によって紡がれた、寒さに負けぬ温かい絆と笑顔がありました。