自由と想像力とアートと遊びの空間に来場者が殺到

想像力のままに工作する来場者

5月3日から5日までの期間、「寺山修司記念館フェスティバル2012春」が開催されました。

 

会場となった寺山修司記念館は、青森県で生まれ多感な少年時代を三沢市で過ごし詩人・小説家・作詞家・映画監督など幅広い分野で活躍した寺山修司を作品と共に伝え続ける施設で、今年4月に佐々木新館長を迎え、7月で15周年となります。この記念すべき年の企画展第1弾として4月から開催中の「simizzy[シミージー]木工造形展」は、学生時代に寺山修司の多彩な表現活動に刺激を受けた造形作家・シミージーこと清水一忠氏が生み出した「自由」と「想像力」に満たされたアートと遊びの空間。ぬくもりある木を主材料に、館内に設置された、清水氏の「疑問」から生まれた体験型作品「ムシムシコロコロ・シリーズ」や作る人の想像力をかきたてる工作実験室「ウッドランチ・ピクニックバスケット」は、大人も子どもも対等に楽しめる展示として多くの人でにぎわっています。

 

これまでも春夏秋冬の年4回、さまざまな趣向を凝らしたフェスティバルを開催している同館ですが、ゴールデンウィーク中の春のフェスティバルでは、現在開催中の企画展の体験型作品「ムシムシコロコロ・シリーズ」をさらに追加して合計18作品を体験可能にし、体験するごとにカードにスタンプを押印。全て集めた来場者に記念品をプレゼントしました。

 

当初は屋外で開催するはずのフェスティバルでしたが、3日と4日は生憎の悪天候。急きょ室内での開催されることになったにも関わらず、不思議な体験を楽しみに次から次へと押し寄せる来場者は後を絶たず、館スタッフも喜びの悲鳴を上げていました。また、この両日は三沢高校、三沢商業高校、六戸高校の生徒がボランティアとしてイベントの運営をサポート。子どもたちには同じ目線で友達のように、大人にも積極的に話しかけ、休日の体験が楽しいものであるよう懸命に手伝っていました。

 

寺山修司の命日である5月4日には、寺山修司を偲ぶ「修司忌」を開催。悪天候のため会場を当初予定していた屋外の「寺山修司顕彰文学碑」から館内展示室に移し、寺山修司に想いを馳せ集まった参加者による献花の後に、佐々木館長によって詩の朗読が行われました。

「モクウェイ」を体験する女の子
「十字車」を体験する来場者
高校生ボランティアと一緒に作品を作る
来場者が手作りした作品
寺山修司の写真の前に献花する来場者
来場者の前に立つ佐々木館長