防災林の再生願ってクロマツを植樹

5月25日、四川目地区で「三沢海岸記念植樹」が行われました。

 

これは、平成23年3月に起こった東日本大震災の津波によって被害を受けた、三沢市沿岸の防災林・約10ヘクタールのうち8割を占める四川目地区防災林の1日も早い再生を目指して開催されたもの。東北森林管理局三八上北森林管理署主催のもと、市内外から集まった100人を超えるボランティアが、上北地域県民局や上北地方林業振興協議会、三沢市などの職員とともに、震災前は防災林があった四川目地区・720平方メートルに500本のクロマツの苗木を植樹しました。

 

ボランティアには、三沢市沿岸の町内会からも参加。その中には、移転跡地であるこの四川目地区で育ち、現在は大津地区に住む人たちの姿もありました。津波によってなぎ倒された松林の姿をさびしげに見つめながらも「ここは私たちが育った場所だから」と力強く笑顔を見せてくれた女性たち。皆さんの手で一本一本丁寧に植えられたクロマツは、きっと大きく育ち、また私たちを守ってくれることでしょう。

 

三沢市も含めた太平洋沿岸では、防災林の他にも防潮護岸工が震災で破損。青森県は、平成23年度補正予算を組んで、がれきや残材の処理を行いながら平成24年7月までの工期で復旧させ、防災林再生のための追加施工が行われています。この工事の記録は、より甚大な被害を受けた岩手県・宮城県・福島県に報告され、これからの復興に生かされるとのことです。