県立三沢商業高等学校吹奏楽部 代表金賞を受賞し東北大会へ

7月27日から29日までの3日間にわたり、公会堂大ホールで「全日本吹奏楽コンクール第54回青森県大会」が開催されました。

 

全日本吹奏楽連盟とその支部によって主催されるこの大会での入賞は、数ある吹奏楽コンクールの中でも名誉あるタイトルの一つ。しかし、全国大会へ出場するためには、地区大会、県大会、東北大会のそれぞれで優秀な成績を収め、代表出場権を手にしなければなりません。今大会では事前に提示された5つの課題曲の中から選んだ1曲と自由曲を各団体が演奏。7人の審査員によって部門ごとに銅賞から金賞が選ばれ、金賞受賞団体の中からさらに上位成績数団体に東北大会への代表出場権が与えられます。

 

この日のために日々練習に練習を重ね、各地区大会を勝ち抜いて県内から集まった各団体の奏者たち。東北大会への出場権がかかった1度きりのチャンスとあって、演奏前から緊張を隠せません。それでも、入念に楽器・楽譜をチェックしてはイメージトレーニングを繰り返し、いざ本番へと向かいます。1120席ある大ホールの客席を埋め尽くし、時には入場が規制されるほど超満員の聴衆を前に、どの団体も地区代表にふさわしい堂々とした演奏を披露。指揮者のタクトに導かれ、時に激しく、時に繊細に奏でられた美しいハーモニーは大ホールに響き渡り、聴衆を魅了しました。

 

市内からは第五中学校、三沢高校、三沢商業高校の3校と一般の部にクレールウインドオーケストラが出場。三沢商業高校は7月28日午後の部で課題曲「吹奏楽のための奇想曲『じゅげむ』」と自由曲「『ニルマル・ヒルダイ』~マザーのほほ笑みに包まれて…」を演奏しました。全ての演奏終了後、各団体の代表者がステージ上に並び、審査員から演奏順に次々と成績が発表されていく中、客席で掌に力を込め必死に祈る三沢商業高校吹奏楽部の部員たち。東北大会への代表出場権を持つ金賞の受賞が伝えられた瞬間、互いに顔を見合わせては弾けるように大きな喜びの歓声をあげました。その後もなかなか鳴り止まない拍手。涙が頬を伝う顔を手で覆う姿は、極度の緊張と重圧から解放された安堵と喜びを噛みしめているようでした。

閉会式終了後、公会堂前で抱き合い入り乱れる笑顔と涙。暑い夏も寒い冬も、放課後も休日も共に練習を重ねてきた仲間と喜びを分かち合うその表情は、勝ち取ったトロフィー以上に輝いていました。