夏の祭典

8月23日の前夜祭を皮切りに、24日から26日までの3日間にわたって、「三沢まつり」が開催されました。
 

人手や時間、資金の不足に苦労しながらも、各祭礼が山車を自主製作し続けて今年で10年目。

年々見応えが増す15台の見事な山車が、祭りばやしの音色とともに幹線道路を練り歩き、沿道を埋める観客を喜ばせました。

 

初日・24日の「お通り」山車合同運行は6回目の夜間運行になる予定でしたが、あいにくの雨で中止。山車の照明に思案を重ねた製作者や、その自慢の山車の上で太鼓を叩くことを期待していた子どもたちも涙を飲むことになりました。

 

翌日の中日はバラエティに富んだ催しが続き、自衛隊や各企業・団体、市が、キャラクター等に扮装して登場する大仮装行列や、2年ぶりに三沢を訪れた姉妹都市ウェナッチバレー親善使節団などがパレード。幹線道路で繰り広げるパフォーマンスに、沿道の観客からは喝采が送られ、記念写真を撮る子どもたちの姿が見られました。後に続いた流し踊りには、涼しげな浴衣を着た企業や団体が参加。三沢音頭などを踊る連なった美しい姿は、山車や祭りばやしとともに古くから続く夏祭りの魅力を感じさせました。そして、中日最後の催し「三沢国際サマーフェスティバル」では、自作した「みこし」などを担いだ企業・団体が幹線道路をパレード。夜空に浮かぶさまざまな「みこし」には、復興や活性化、国際交流などのメッセージが込められ、威勢よい掛け声とともに夜空を舞いました。

 

最終日の25日は「お還り」の山車合同運行。暑さにも負けず、初日の分を取り戻すかのように、参加者は祭りを楽しみました。30ロードで全ての山車がすれ違い、けんか太鼓やエールを交わす15山車別れは、三沢まつりの締め括り。

別れ際、各祭礼が手を叩きたたえ合い、「今年もありがとう。また来年」と交わす言葉。このまちの夏最大の祭典「三沢まつり」には、参加者・観客ともに笑顔があふれていました。


 

また、今回の祭り期間中、23日に薬師町祭礼の山車が故障。24日のお通りでは、一緒に曳かせてくれた隣の本町四丁目祭礼の山車上で薬師町祭礼が音頭を上げ太鼓を叩くという異例の光景が見られ、26日のお還りでも薬師町祭礼の山車に新町とふるまき祭礼から十数人が曳き子の助っ人として参加。「お互い様だよ」と助け合う、ほほえましい姿がありました。