火災をくい止めた2人の勇敢な行動

火災発生時の初期消火活動に貢献した、髙木厚さんと加藤俊幸さんが消防協力者として10月15日、三沢市消防本部から表彰されました。

 

髙木さんらは5月23日、岡三沢で発生した建物火災において、消防への通報と初期消火を行いました。消火活動後、加藤さんは職場の都合で県外に転勤。この日の表彰授与式には髙木さんだけが出席しました。髙木さんと加藤さんは偶然にも職場の元同僚。以前は共に、航空自衛隊三沢基地で働いていました。

 

現在は、タクシー会社に勤務している髙木さん。火災が発生した日は、いつも通りタクシーにガス補給を済ませた後、火災現場付近を走行中に建物から白い煙が立っているのを発見しました。最初はヤマセかと思ったそうですが、おかしいと感じ、近づいてみると火災の煙であることを確認。すぐに車を停めて、火災現場に到着すると加藤さんが1人で消防への通報を済ませていました。

 

現場近くに偶然、雨水が溜まった状態で置いてあった大きめのポリバケツ。重かったので2人で協力してバケツを持ち、火災によって割れていた窓ガラスから建物内に水を投げ込みました。建物内から立ちのぼる黒い煙と、焦げた臭いが充満した現場周辺。当時の状況を髙木さんは次のように話してくれました。「くさい臭いがすごかった。最初は白い煙だったんだけども、だんだんと真っ黒い煙に変わっていって。見た感じ、建材が燃えているのではなく電気製品の絶縁体などが燃えている様子だった」。2人は通報から消防車が到着するまでの約10~15分の間、消火活動を行いました。消防が現場付近に到着すると髙木さんらは現場を離れて消防車の誘導に。その後無事、火災はけが人を出すことなく鎮火しました。

 

髙木さんは日頃から職場や家庭での火気の取り扱いには気を配っているとのことです。急な火災に出くわした時、落ち着いて対応することはなかなかできることではありません。普段から、防火意識を肝に銘じておくことが、いざという時の即座の対応につながるのではないでしょうか。