ふれあい、楽しむ、自然の学びや

自然体験活動を通じて、子育て教育について考える「森のようちえん」が、小川原湖自然楽校(根井団体活動センター)を主会場に10月27日から1泊2日の日程で開催されました。

 

この活動は、デンマークの母親が自分の子と隣の子を森の中で保育したのが始まりと言われており、「幼児期に自然の中で遊ぶことは、感性や自発性、想像力などをはぐくみ、発育に有効である」という考えのもと、世界中で展開されています。

 

主催の「東北交流フォーラム実行委員会」は毎年、東北各県を会場に同活動を行っていますが、青森県を開催地とするのは今回が初めて。野外での保育に興味がある親子、幼稚園の先生など13人が集まり、自然の中での「ようちえん」を体験しました。

 

親子は足場の悪い道を練り歩いて市民の森を探索。幼児たちは、自然を肌で感じながら興味や疑問を持ったことを、大人から教えてもらい、学んでいきます。草木を掻き分け奥へと進み、森を抜けた先の斜面ですべり台遊びをしました。ダンボールの切れ端に乗って繰り返し何度も斜面を滑る幼児たちは、「たのしーい!」とはしゃぎ、生き生きと自由に自然との触れ合いのときを過ごしているようでした。

 

遊び終わった後はそのまま外で、餃子を手作り。幼児期に料理をすることで思いやりの気持ちが根付くそうです。自主性を尊重するため、幼児たちにかじを取らせて大人は後ろから見守ります。

 

宮城県のくりこま高原自然学校で9年以上自然教育に携わり今回、講師として参加した馬渡さんは、「都市化が進むにつれて子どもが外で遊ぶ場所も機会も減ってきています。大人が、自然と触れ合って遊ぶ機会を子どもに与えてあげること、そして本人の意志を尊重してあげることが大切です」と話していました。