寺山修司を身近に感じてもらいたい

「寺山修司」と聞くと、難解なイメージが先立つ人も多いはず。そうした傾向を拭い去るため、市民団体「寺山修司五月会」が4年前に開設し、毎年無料で受講者を募っている「寺山修司市民大学」の今年度最終講義が2月2日、三沢市商工会において開催されました。

 

今年度の寺山修司市民大学では、寺山修司の短歌紹介や、受講者が短歌の自作に挑戦する「短歌学科」と、寺山修司にゆかりのある講師を招いて行われる講演を聞きながら、寺山修司について総合的に学習する「教養学科」の2科目を開講。それぞれ昨年の8月頃を初回に、今回を含む計5回にわたって講義が行われてきました。

この日の最終講義は、両学科の受講者約40人が一堂に会する合同講義として開催。寺山修司の元妻で、市民大学の学長を務める九條今日子氏、寺山修二記念館館長の佐々木英明氏、教職を務める傍ら寺山修司の研究をしている鎌田神爾氏の三者による対談が行われました。好奇心旺盛かつ一癖も二癖もあった寺山修司を物語る数々のエピソードを談笑。電話や筆まめだったこと、音楽の嗜好など、受講者はここでしか聞けない逸話に、熱心に耳を傾け、そして時には笑顔をのぞかせ寺山修司に対する理解をより深めていました。