医師や経験者の言葉で「乳がん」の現状を伝え、定期的な健診を呼びかける

3月17日、三沢市公会堂小ホールにおいて、市民公開講座『乳がんから、あなた自身を守るために』が開催されました。

乳がんは、日本女性が最も多くかかる可能性のあるがんであり、生涯で15人に1人が発症するといわれています。また、年々患者数が増加する深刻な状況でありながら、三沢市における乳がん検診受診率は現在約24%。市では、市民の皆さん一人ひとりに自分自身や家族の健康を考えてほしいと、乳がんをテーマにした公開講座を開催しました。

 

第1部では、あいざわクリニック院長である相沢俊ニ医師が『乳がん治療の実際と早期発見について』と題し、乳がんの仕組みと検診から治療までの流れを講演。これまでの経験と症例やさまざまなデータを示しながら、わかりやすく解説しました。時折メモを取りながらじっと聞き入る来場者に相沢氏は、乳がんは特殊でありながら他のがんに比べ治癒率が高いこと、そのためには正しい知識を持って検診・診察を受けることが大切であることなどを話し、年代に合わせた乳がん検診受診を呼びかけました。

 

また、第2部では、乳がんにかかった経験を持つ人々が情報交換や親睦を目的に作った「ひまわりの会」が講演。乳がんであることを知り抱えた不安、医師から正しい知識を得て決して治らない病気ではないと知ったときの気持ちなど、患者の立場としての経験や心情を伝えました。最後に、同会の沼澤会長が、会の目的や手を取り合い活動する会員の姿を紹介し、乳がんで悩む人々へ力強いエールを送りました。