10月23日、米軍三沢基地の司令官クリストファー・ストルーヴィ大佐が種市市長を訪ね、三沢基地内で出土した石器13点を寄贈しました。
この石器は、1950年から1953年にかけて米軍三沢基地に赴任していたアラン R.スティーブンソン氏が三沢基地内で採集し保管していたもの。2017年にアラン氏が亡くなった際、「石器を三沢市に返したい」という遺志を継いだ遺族の方が石器を米軍に託し、この度三沢市に寄贈されることとなりました。
今回寄贈された石器は、黒曜石で作られた剥片石器で、縄文時代につくられた矢じりや石匙(いしさじ・携帯用のナイフ)とみられます。マグマが急速に冷えて固まった石である黒曜石は産地が限定されており、国内では80か所ほど。三沢市では自然に出る石ではなく、移住や交流などにより持ち込まれたものとみられます。石の成分などを調査することで産地を特定することができるため、古代の交流の様子を知る手掛かりとなります。

寄贈にあたり、「市に石器を寄贈でき、光栄に思います。三沢の歴史の知る一助になればと思います」と語ったストルーヴィ大佐。これを受け種市市長は「大変貴重なものを寄贈いただきありがとうございます。古代にどのような交流が行われていたのか、とても興味があります。遺族の方にぜひ感謝をお伝えください」と応えました。
石器は今後、大学などの研究機関へ調査を依頼した後、一般公開する予定としています。