「子どもたちを明るい気持ちに」。緑の募金で花木や県産木製積み木をプレゼント

5月23日、三沢市公園緑化公社『緑の募金』活動委員会の沼山委員長らが三川目保育所と淋代保育所を訪れ、県産スギを使った椋の積み木セットを寄贈しました。

 

平成23年3月11日、東北地方を中心に、関東・中越地方にまで広く甚大な被害をもたらした東日本大震災。緑化推進活動を続ける公益社団法人 国土緑化推進機構と各都道府県の緑化推進委員会は、使途を被災地域の復旧・復興に限定して日本全国から募った『緑の募金』を活用する東日本大震災復興事業を立ち上げ、緑化思想啓発を図りながら復興の一助となる活動をしています。

 

「もし、震災の影響で家庭が暗くなっていても、子どもたちには明るい気持ちでいてほしい。そのために、花や木が力になれないだろうか」。そう考えた青森県緑化推進委員会は、大きな被害を受けた三沢市、八戸市、おいらせ町、階上町の県内4市町にある8つの保育園・幼稚園を対象として、花や実のなる緑化木の植樹や県産材で作った積み木を寄贈する『緑と木を通じた子どもたちのふれあい事業』を計画。『緑の募金』東日本大震災復興事業を活用し、三沢市では三沢市公園緑化公社『緑の募金』活動委員会と共に、三川目保育所には県産材で作ったプランターに植えたツツジとサツキを、淋代保育所にはエンジュやモミジ、柿などの樹木6本とフヨウの苗木を4月に寄贈しました。さらにこの日、県産スギ製の積み木を両保育園へ10セットずつプレゼント。沼山委員長から抱えきれないほどの大きな木箱を受け取った子どもたちは、笑顔で「ありがとうございます」と感謝。早速、箱から積み木を取りだすと、瞳を輝かせ、思い思いの形に並べたり積み重ねたりして遊んでいました。

 

柔らかな県産スギを使ったこの積み木は、小さな子どもが間違って飲み込んだりしないよう通常よりも大きく、一つ一つ丁寧に作られたこだわりの品。樹木やプランターとともに、関係者が約1年かけて準備してきたとのことです。「子どもたちに明るい気持ちでいてほしい」。関係者の想いは、言葉にしなくても通じているのでしょう。三川目保育所の鈴木所長は「木の香りや柔らかさをすごく感じられる積み木です。これまで積み木遊びは3歳以上に限っていましたが、この積み木なら小さい子どもたちにも遊ばせられます」と喜びの声をあげ、淋代保育所の森谷所長は「こういうきっかけをいただいて嬉しいです。前向きに考え、子どもたちと頑張っていきたいです」と決意を新たにしていました。