クラシックからディズニーまで、吹奏楽の魅力を伝える一夜

 

5月25日、三沢市公会堂の大ホールで、クレールウインドオーケストラの定期演奏会が開催されました。 

 

上十三地域を中心に活動する市民楽団『クレールウインドオーケストラ』は毎年、三沢市公会堂を会場に、定期演奏会を開催しています。「地域の音楽文化の発展。そして、誰もが音楽を楽しめるように」。1998年に設立した楽団の目標や想いは今も変わらず、16回目を数える今回の定期演奏会も入場は無料。多彩な音楽とパフォーマンスで、来場者をおおいに楽しませました。

 

第1部のテーマは『温故知新→音呼至眞!』。吹奏楽の魅力を改めて多くの人々に感じてもらおうと、年代問わず馴染み深い『サザエさん』の楽曲からクラシックまで、ジャンルを超えた5曲で音楽の幅広さや奥深さを伝えました。その中の1曲『クレールプレリュード~祝典のその先へ~』は、十和田市在住の作曲家・野坂公紀さんがクレールウインドオーケストラのために作ったオリジナル曲。同楽団の新たなる門出と指揮者・外和貴幸さんのデビュー15周年への祝福を込めたとのことです。今回の演奏によって初披露された曲を聴いた野坂さんは、「曲は音が入って初めて音楽となるので感動ひとしおです。華やかな部分もありながら、社会人楽団としてのせつなさ、楽団が今まで歩んできた道のりなどをイメージして作りました」とコメント。オリジナル曲で祝福された楽団指揮者の外和さんは、感謝と共に「新しい曲が生まれたことに対する喜び、そして責任を感じます」と、音楽への想いを語りました。

 

続く第2部では、オーケストラメンバー全員がディズニーキャラクターを連想させる衣装を身に付け、雰囲気を一新。『ようこそ、夢と魔法の王国へ』と題して、今年で開園30周年を迎える東京ディズニーランドのブースにちなんだ6曲を演奏しました。時に激しく時に繊細に、緩急つけながら流れるように紡がれる音楽。目を閉じ耳を澄ませば、まるでディズニーの世界を冒険しているかのよう。子どもは踊り出し、思わず手拍子を合せる大人たち。最後のアンコール曲を終えた楽団は、鳴り止まない万雷の拍手に感謝の笑顔で応えていました。