吹奏楽への熱い『愛』を感謝とともに伝える

6月9日、三沢市公会堂大ホールで、第17回となる三沢高等学校吹奏楽部の定期演奏会が開催されました。

 

三沢高等学校吹奏楽部の部員は現在60人。放課後遅くまで練習に励み、昨年度は吹奏楽コンクールで県大会出場、アンサンブルコンテストではサクソフォン四重奏で東北大会出場を果たしました。今回の定期演奏会のテーマは『愛』。この日、日頃の練習の成果はもちろん、吹奏楽に対する熱い『愛』を込めた演奏を披露すべく、部員全員一丸となって全3部構成の演奏会に臨みました。

 

第1部では、今年度の吹奏楽コンクール課題曲『エンターテインメント・マーチ』など3曲を演奏。荘厳で激しくも繊細な演奏は、会場の聴衆を虜にしました。続く第2部には、同校OBであり、同部顧問を11年間務め現在はコーチとして指導する川村健一郎氏が指揮者として登場。その流れるようなタクトに導かれ、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のテーマ曲やジブリ作品『千と千尋の神隠し』メドレー、SF大作『スター・ウォーズ』メドレーといった映画音楽を演奏しました。演奏後、感謝を込めた花束が部員代表から川村氏へ贈呈。楽器を手にした部員は拍手の代わりに足で床を打ち鳴らし、会場からは大きな拍手が。川村氏は両手を高々と上げ、部員らの想いに応えていました。

 

第3部では会場が一転。これまでのクラシカルな雰囲気が、明るく華やかなポップなものへと変化。部員らによる学園ストーリーに、趣向凝らしたさまざまな演出、広く知られるJポップ曲の演奏などが組み合って、誰もが思わず笑顔になる楽しいステージが繰り広げられました。会場には、コンサートなどで使われるペンライトが配られ、部員の演奏に合わせて振る聴衆。ストーリーが進むにつれ、展開も早くなり、会場は一体となって盛り上がりました。

 

演奏会もいよいよフィナーレ。最後の曲名は『ありがとう』。家族や顧問、地域の人々そして先輩、後輩、部員たちに感謝の言葉を伝える米内山部長。「みんな大好きです。これからも三沢高校吹奏楽部の応援をよろしくお願いします」と締めくくると会場からは万雷の拍手が。鳴り止まない拍手にアンコール曲で応えた部員たちは、笑顔を絶やすことなく感謝しながら聴衆を見送りました。