子どもの心に火をつけ育てる『宇宙教育』の指導者を育成

6月30日、日本宇宙少年団みさわ分団と宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙教育センターが主催する『宇宙教育ボランティアのための宇宙教育指導者セミナー』が、青森県立三沢航空科学館で開催されました。

 

『宇宙教育』とは、宇宙につながる知識を得たり体験活動をすることによって、子どもたちの心に宇宙への愛着を呼び起こし、『命の大切さ』を基盤とした『好奇心』『冒険心』『匠の心』を備えた明るく元気で創造的な青少年を育成する活動。JAXA宇宙教育センターが中心となって、宇宙教育を実践する指導者に必要な知識や指導技術に関する講義、指導者の実践力向上を目指した教材研究などを実施するのがこのセミナーです。約5時間かけて行われる一連の講演等を受講した参加者には、JAXA宇宙教育センターから修了証が発行され、受講日から3年間、情報誌の提供や宇宙教育活動への支援といった特典が授与。今回は市内外から29人が参加し、宇宙教育について理解を深めるとともに、宇宙や地球観測の基礎知識、教材としてのデータの役立て方、リーダーとして必要な資質や活動における危機管理などを学びました。

 

セミナー最初の講演で講師を務めたのは、JAXA名誉教授の的川泰宣氏。本セミナーが全国で多数開催されるようになったため、現地には出席できず、録画ビデオでの出演となりましたが、貴重な画像・映像やデータを交えながらわかりやすい講義を行いました。的川教授は、「最初は子どもの目線から身のまわりにある現象を宇宙につなぐ『子どもから宇宙へ』結び付けることが大切。そして、ある程度経ったら『宇宙から子どもへ』知識とともに見直してみること。それを何度も繰り返すことが重要です」と話し、さまざまな宇宙教育の要点を伝授。最後には「好奇心や冒険心、匠の心は、もともと子どもたちの中にあるもの。それを育て、火をつけるのが宇宙教育です。現在は非常に厳しい状況にある日本に、自信を付けられるよう頑張っていきましょう」と参加者に熱いメッセージを贈りました。