地域の先輩たちと触れ合い、昔ながらの野菜作りを体験

 

10月12日、谷地頭農民研修所と、隣接する畑で『じっちゃ・ばっちゃから学ぶ むがしのわらしっこ体験(収穫体験)』が開催されました。

 

公益社団法人 三沢青年会議所は、青少年の育成を主軸に活動し続けて今年で50周年。地域コミュニティの衰退が問題視されている今、家庭や学校では体験することが少なくなった昔ながらの生活や伝統・文化を、地域の高齢者と触れ合いながら学び、未来担う人材に育ってほしいと新事業を企画。おいらせ農協とシルバー人材センターの協力を得て、谷地頭農民研修所に隣接する土地で昔ながらの農業体験を実施しました。対象は小学生ですが、保護者には参加を遠慮してもらっているのもこの事業の特徴。親元を離れ、初めて会う大人たちと上手くコミュニケーションをとる方法を学んでもらうことも狙いの一つとなっています。

今年7月に開催された1回目では、耕した畑に肥料を撒き、大根、にんじん、キャベツ、ねぎの種苗を植えており、今回はその収穫作業。25人の小学生にシルバー人材センターから『農業の先生』が5人、三沢青年会議所メンバーとさらに団体と親交深める米軍三沢基地内下士官の団体CGOCメンバーも加わり、総勢約60人での体験会となりました。7月に植えてからこの日まで草取りはしたものの、農薬を使わずに育てた野菜は、虫に食われていたり不格好だったりとスーパーに並ぶきれいな野菜とは大違い。「私たちが小さい頃はこういうこともあった」と話す地域の先輩たちから、野菜の採り方を教わった子どもたちは、その姿に驚きながら収穫を楽しみました。その後は、隣の谷地頭農民研修所に移動した参加者たちは協力して昼食作り。子どもたちが野菜を洗い、下ごしらえをしていると、高学年生の意外と慣れた手つきに青年会議所メンバーが驚く場面も。作業の後でお腹を空かせた参加者たちは、塩を加えて浅漬けにしたり、ブロックと薪で作った即席コンロですいとん汁などを作り、肩を並べて仲良くたいらげました。

気が付けば、すっかり緊張もほぐれ、仲良くなっていた様子で、はしゃぐ子どもたちにほほ笑む大人たち。この事業で得たいくつもの貴重な経験や思い出は、子どもたちだけでなく、参加者全員の宝物になったことでしょう。