ファンを楽しませる遊歩道の道標が、市民団体の手で甦る

 

4月19日、寺山修司五月会のメンバーが『短歌の道標』の修復作業を行いました。

 

多感な少年時代を三沢市で過ごし、短歌や俳句、劇作家など、幅広い分野で活躍した寺山修司。氏の功績や作品を展示する三沢市寺山修司記念館の裏には松林が広がり、その先、小田内沼を見下ろす台地に寺山修司文学碑が建っています。寺山修司の偉業を後世に伝えようと活動する寺山修司五月会が、館と文学碑を結ぶ遊歩道に道標を設置したのは、開館翌年の平成10年6月。以来、青森県産ヒバ材に寺山修司の短歌を記した道標は、遊歩道を散策する多くの人々をより深く修司の世界へと導いてきました。しかし、設置から約16年を経て道標は老朽化。そこで寺山修司五月会は市が行う『協働のまちづくり市民提案事業』に申請、採択され、修復することとなりました。当初の道標は地面の中まで木を打ち付けており、土に接している部分が腐ってしまったことから、修復にあたりコンクリート製の土台を設置。この日、寺山修司記念館に集まった同会のメンバー13人は、力を合わせて土台の上に一部書き直した計16本の道標を運び、ボルトで固定しました。その後、表面に防腐剤が塗られた道標は見違えるようにきれいになり、これからも訪れる多くの寺山修司ファンを楽しませてくれることでしょう。