地域で生み出し消費するバイオマスエネルギーの魅力を知り、関心高める

 

4月20日、三沢市新町にある株式会社 高橋の敷地内に建設された木質ペレットプラントで、NPO法人 青森バイオマスエネルギー推進協議会が主催する『木質ペレットふれあいフェスタ』が開催されました。

 

木質ペレットとは、おがくずなど製材副産物を圧縮成型した小粒の固形燃料。CO2排出量削減の観点と、原油価格高騰に対抗するコスト削減の観点から、ストーブなどの燃料として近年急速に注目を浴びています。株式会社 高橋では、天ぷら廃油を使ったBDF(バイオディーゼル)燃料と太陽光発電を原動力とする自立型ペレットプラントを昨年11月に建設。青森県で4番目のプラントとして今年1月から稼働を始めました。さらに、同社の高橋代表取締役を代表としたNPO法人 青森バイオマスエネルギー推進協議会を設立し、「木材など豊富なエネルギー源がある青森県は、中央に頼らずエネルギーを地産地消できる地域。みんなでここに暮らしてほしい」と活動。木材伐採作業者を育てる『キコリ養成講座』や、木材をペレット燃料として利用する中で地域振興券を活用するシステム作りなど、地域にエネルギーだけでなく雇用を生み出し活性化させようと取り組んでいます。しかし、木質ペレットに対する認知度はまだ低く、その長所や製造過程を地域の人々に知ってもらおうと、このイベントを開催。遠くは北海道や九州から集まった関係者や地域の人々、約80人に木質ペレットの魅力を伝えました。

まず会場に展示された木質ペレットに触れ、ペレットストーブを体験し、高橋代表の講演で理解を深めた来場者たち。続いて、通常は安全上非公開のプラント内を見学し、製造過程を学びました。また、同法人の『キコリ養成講座』受講生による自伐キコリチーム・青森フォレストワーカーズが、実際にイチョウの木を伐採し、ウインチとロープで丸太搬出を実演。同日、明治神宮で開催したイベント『アースデイ いのちの森』とコラボレーションして、子どもたちが敷地内にドングリの樹を植えました。

環境に優しく、エネルギーを地産地消することで新たな経済・雇用を生む木質ペレットを知った来場者は、その可能性に関心を高めていました。