歌や朗読、トークショーなどで明るくにぎやかに、故九條今日子さんを偲ぶ

 

『寺山修司記念館フェスティバル2014夏』が、8月2日と3日の2日間にわたり、同館屋外多目的スペースで開催されました。

今年4月30日に急逝された九條今日子さん。寺山修司の元妻であり、離婚後もプロデューサーとして修司を支え続け、(株)テラヤマ・ワールドの共同代表取締役、同館の名誉館長としても尽力されてきました。初日である2日には、故人を偲び、追悼の思いを込めた『きみが歌うクロッカスの歌』を開催。同館、佐々木英明館長の「九條さんは明るくてにぎやかなことが好きでした。しめやかにならずにぎやかに開催したい」との言葉で幕を開けました。寺山修司の演劇実験室『天井棧敷』では女優・歌姫を務め、九條さんの妹分だった蘭妖子さんは、レミ・エレオノーラさん(ミュージシャン)の演奏に乗せて劇中歌や詩の朗読を披露。続いて、『天井棧敷』で寺山修司と共同演出、作曲を担当したJ・A・シーザーさんと佐々木館長、(株)テラヤマ・ワールドの笹目代表を交えたトークショー『九條さん、ありがとう』を行いました。SKDから松竹芸能に移籍したスターとしての九條さんや、海外公演など劇団員を陰から支えていた九條さん、晩年、入退院を繰り返しながらも周囲には元気な姿しか見せなかった九條さんなど、4人はそれぞれにエピソードを語りながら感謝。笹目代表は「寺山さん、九條さんの遺志を継いで頑張りたい」と決意を伝えました。そして初日の最期には、生前、ジャズが好きだったという九條さんに捧げるスタンダードナンバーを演奏。現在、寺山修司記念館内で開催中の追悼企画展と併せて、九條さんに思いを馳せていました。

続いて翌日3日には、三沢の若手ミュージシャンを中心とした10時間ぶっ通しの手作り野外コンサート『TERAYAMA MUSIC MUSIUM(テラヤマ ミュージック ミュージアム) vol.5』を開催。市内外から集まった、さまざまなジャンルのミュージシャンとダンスユニット23組が、観客と一体となって音楽の力を見せつけました。途中、高校生以下の子どもたちを対象に開催したジャンケン大会には、なんと三沢の新ヒーロー『海鮮野郎ホッキーガイ』も登場! 2日間にわたって同会場で展開している体験型展示『ムシムシコロコロ・パークJr』では、高校生ボランティアと来場者が触れ合いながら展示を楽しむ姿が見られました。