『助けたい』気持ち伝えたい。応急手当普及員が外国人に救命講習

12月6日、三沢消防署が市消防本部で普通救命講習会を開催。消防隊員に加え、応急手当普及員に認定された市民が初めて講師を務め、外国人を含む受講者へ救命処置法などを指導しました。

 

三沢市消防署では、年間受講者1200人を目標として救命講習を実施。毎月、消防本部で開催するほか要望に応じて市内事業所や学校、町内会などに出向き、講習を行っています。また、先月には、特別講習によって知識・技術を高めた地域の人々が、市消防本部として初めての応急手当普及員に認定。来年度からは、市内全小中学校での実施や、AED設置施設事業者への呼び掛けなども予定しており、応急処置技能のさらなる普及に努めています。そして今回、開催された小児・幼児に対する救命講習会に、外国人6人を含む8人が参加を希望。これまでの講習会は日本語のみで行われており、当初対応は難しいとされていましたが、応急手当普及員のキング美雪さんが英語を話せることから2カ国語での講習会が実現しました。

今年9月にユニバース三沢堀口店で起こった人命救助の事例を挙げ、通報や心肺蘇生法、AEDの使い方など救急隊員が駆け付けるまでに行うことができる救命処置を段階別に説明したキングさん。「一般市民が早い段階で救助に協力することで、社会復帰率は2倍になります」と、市民が救命処置の知識・技術を持つことの大切さを伝えていました。メモを取りながら熱心に耳を傾けていた受講者は、ビデオでイメージを深め、人形を使って胸部圧迫やAEDなど救命処置の方法を習得。準備した資料などを使い、懸命に初めての講師を務めたキングさんは「助けたいという気持ちが伝わってくれればと思います」と話していました。