高齢者から子どもへ、貴重な文化伝えながら町内の世代間交流を深める

 

1月10日、三沢市大津地区町内のわらび会(老人クラブ)とおらほの寺子屋(介護予防教室)、子ども会が交流事業を開催。大津社会福祉センターで餅つきを行い、小正月を再現・体験しました。

同地区では以前、盆踊り大会など子どもから高齢者まで参加する交流事業を開催していましたが、東日本大震災などの影響もあり5年ほど前から中断。老人クラブや介護予防教室、子ども会などそれぞれの団体では盛んに活動を続けていたものの町内の誰もが参加する機会は途絶えてしまっていました。そこで、2年ほど前から、わらび会と子ども会が交流できる催しの検討を始め、昔ながらの餅つきを提案。おらほの寺子屋からも「小正月を再現しては」との声があり、この企画が実現したとのことです。この日、大津町内に住む小中学生20人を含めた約70人が参加し、力を合わせて約30キロのもち米をうすときね、餅つき機でつきながら、一部を食紅で赤と青に着色。当時を知る大人たちは記憶を辿りながら子どもたちに手取り足取り教え、ミズキの枝にもち花を括り付けました。また、色とりどりの紙で鶴や魚を折って飾り付け。昭和30年代までは多くの家庭で行われていたという、五穀豊穣願う小正月の『ミズキ団子』を再現しました。その後、あんこやきな粉または雑煮でつきたての餅を食べた参加者は、そのおいしさに笑顔を見せ、次々とおかわり。小正月の飾りを不思議そうに眺める子どもたちへ、高齢者はうれしそうに当時の様子を教えていました。

大津町内会として餅つき会を行ったのは今回が初めて。同町内会の高橋高男会長は、子どもから高齢者まで多くの住人が参加し楽しむ姿を見て「(今回の催しを)やってよかった。これからも続けていきたい」と話していました。