郷土芸能を支える若い力 県内の7団体が出演

 

 

10月4日、三沢市公会堂大ホールで、『平成27年度こども民俗芸能大会』が開催されました。
先人から受け継いだ貴重な文化遺産として、青森県内には民俗芸能が各地に伝えられています。この大会は、次代を担う子どもたちへの伝承活動発表の場を設け、後継者の育成や郷土に対する愛着と誇りを育むことを目的として、県内10市の持ち回りで毎年開催されています。

今大会には、塩釜神楽保存会を含め、子どもが演技を行う県内6団体が出演。これに加え、三沢市からは特別出演として、岡三沢神楽保存会が出演しました。
会場となった公会堂大ホールには、出演者を含め大勢の人々が駆けつけ、県内各地の子どもの民俗芸能が発表されました。

今回出演した団体は、それぞれに長い歴史を持っている団体ばかり。子どもの演技とはいえ、その演技に掛ける思いが客席に伝わるほどの緊張感が伝わります。

このうち、三沢市から出演した塩釜神楽は、明治時代の中頃、九戸郡江刺家村(現在の軽米町)の洞地岩松という人によって伝えられとされ、一時途絶えたといわれていましたが、十和田の洞内から師匠を招いて習得したものが現在まで残っています。現在、保存会では10演目を演じることができ、町内の神社や市内のイベントに多数出演し、日々技能の習熟・研鑽に努めています。

また、今回特別出演した岡三沢神楽は、山伏系神楽に属しており、現在は地域の有志による保存会が23の演目を継承し、県の無形民俗文化財に指定されています。

大人顔負けの演技を行う子どもたち。それぞれの演目が終わるたびに、会場からは大きな拍手がおくられていました。

出演団体 - 演目
  • 祭囃子 - 古佐井共済会(佐井村)
  • 浅井獅子舞(鹿)踊 ー 浅井獅子舞倶楽部(五所川原市)
  • 本村鶏舞 - 本村郷土芸能保存会(おいらせ町)
  • 倉内神楽下舞・権現舞 - 倉内子ども神楽育成会(六ヶ所村)
  • 水喰神楽・番樂 - 水喰神楽保存会(東北町)
  • 塩釜神楽・鶏舞 - 塩釜神楽保存会(三沢市)
  • [特別出演]岡三沢神楽・稲刈り舞 - 岡三沢神楽保存会(三沢市)