初めて触れる、大地の恵み 

9月3日、大阪初芝学園・初芝富田林高等学校の2年生が市内農家で農業体験をしました。

これは、修学旅行を観光地を巡るだけではなく農家に宿泊して作業を体験することで、生徒に「農業」に対する理解を深めてもらおうと同校が平成8年から実施しているもので、今年で16回目。三沢市グリーン・ツーリズム推進協議会では、9月2日に到着した総勢80人の生徒を2泊3日の日程で23戸の農家で受け入れ、酪農や長いも、にんにく、ニンジンなど日頃の農作業を体験してもらいました。

取材に伺った新堂学さん(谷地頭)宅では、ニンジンの間引き作業を6人の男子生徒が体験。ほとんどが農作業初体験の生徒たちは、収穫量三沢一の広大なニンジン畑、250m以上の長い畝に土まみれになりながら真正面から挑みました。

 

「同じ作業の繰り返しで精神的にしんどいです。でも野球のメンタルのトレーニングになります」と話すのは野球部の住吉山健太君。

「大自然の中、貴重な体験ができて光栄です。でも(長い畝の)ラスト50mはきついです」と本音を漏らす丹羽義勝君。

「同じ作業はしんどいです。もう膝着くしかないです」と話す吉岡楓太君の膝はもう土で真っ黒に。

「正直、ここまでしんどいとは思いませんでした。勉強になりました」と謙虚に話す宮下和輝君。

「おじいさんの家でじゃがいもの作業を手伝ったことはあるけど、にんじんは初めてです」と少し慣れた様子の山本遼太君。

「地元は近くに畑がなく、野菜は売られている姿しか見なかったので新しい発見。つらいけど結構楽しい」と明るく答えてくれた、マジックが得意な上西達也君。

 

共に農業のつらさを感じながらも、その考えはそれぞれ違い、楽しさも発見した6人。

前の日の晩、地元の特産物を使った料理でもてなした奥さんの京子さんは「面白い子たち。真剣に取り組んでくれて、とても可愛い子たちです」と話してくれました。

初めて触れる大地の恵みの尊さに、きっと観光以上の大きな収穫をしていったことでしょう。