地域の熱が寒さを吹き飛ばす

1月14日、北部12町内会演芸大会が市立おおぞら小学校講堂で開催されました。

 

この演芸大会は北部の小学校が統廃合しておおぞら小学校ができたことをきっかけに、子どもたちが同じ学校の生徒としてまとまることになったのだから保護者や地域の住民もまとまることができればとの想いから、「やるべー会」が中心となって開催しているもので、今年で3回目。 

 

主催した「やるべー会」は三沢市の北部地域を元気にすることを目的として平成20年に発足したボランティア団体で、ファームフェスタで野菜の収穫体験・ブルーベリーの試食体験を行ったり、ウィンターファンタジーでしじみ汁の販売を行うなど地域を活性化させるため同地域で行われるイベントに積極的に参加しています。

 

主催者である同会の織笠幸子会長が「東日本大震災があり、演芸会を行ってよいものか悩みましたが、会員のこのような時こそ地域の明るい歌と踊りで北部を盛り上げるべきとの言葉を受け開催を決めました、最後までご覧になってみなさん一緒に盛り上げてください」とあいさつ。種市市長は「周りの人を気にしないような風潮が広まる中、隣同士が一緒になってさまざまなことを分かち合いながら同じ目標に向かって取り組むことが重要。老いも若きも一同に会してわいわい騒ぐこの催しは素晴らしいこと」と大会の意義を伝えました。

 

演芸大会には同地域から保育園児や小学生、中学生、老人クラブ、町内会など幅広い年代の人が参加し、16の演目を披露。地域伝統の神楽が厳かに開演を務めると、第一チャリティー保育園の園児によるかわいらしい遊戯や老人クラブの方々による情緒あふれる舞や劇、おおぞら小学校の生徒による熱気に満ちた「おおぞらソーラン」などが続き、演目が終わるたびに会場からは大きな拍手が送られていました。大会の最後にはおおぞら小学校の生徒が自分たちで植え付け・収穫した「おおぞら米」によるもちつきが行われ会場の人にふるまわれたとのことです。

 

「やるべー会」の織笠会長は「過疎化が進んでいる現状の中、広い地域からお年寄りから子どもまで幅広い年代の人が集まり交流することのできる場を作りたかった。次の世代の子どもたちに地域の伝統・地域の良さを感じてもらいたい」と演芸大会そして地域の活性化への熱い想いを話していました。

 

この日は朝から雪が降り、寒さも厳しい一日となりましたが、訪れた人々の地域の仲間・地域の宝を見つめる温かいまなざしとそれに応えようとする参加者の熱演は会場から、そして地域からも寒さを吹き飛ばすほどの大きな力となっていました。