土に触れて学ぶ、我がまちの「食」

農業青年会議メンバーから教わる三沢商高生

6月9日、三沢市淋代平にある三沢市農業青年会議の実証ほ場で、県立三沢商業高校生徒による「長いも植付け体験学習」が行われました。

 

これは、農業体験を通じて子どもたちに農業の大切さや「食」の重要性を理解してもらおうと、三沢市農業青年会議とおいらせ農業協同組合青年部が共同で毎年実施しているもので、今回で4年目。この日は昨年に引き続き、三沢商業高校の生徒が参加して、三沢を代表する特産品の一つである長いもの植付け作業を体験しました。

 

体験を始める前に、主催者である農業青年会議の小向会長は「(今回の体験で)食べるだけではなく、長いもはこうして植えているということを知ってほしい」とあいさつ。また、おいらせ農協の若崎指導課長は「愛情を込めて一生懸命植えてください。そうすれば、秋の収穫時期の喜びはきっと大きくなることでしょう」と生徒たちを力付けました。その後、農業青年会議のメンバーに植え方を教わり、約12アールの畑に並んだ畝を一人一本ずつ任された9人の生徒たち。この日は霧に包まれた肌寒い日でしたが、元気あふれる高校生は手伝ってくれる農業青年会議メンバーに感謝しつつ、種いもを一つ一つてきぱき丁寧に土の中に植えていきました。

 

今回参加した三沢商業高校の生徒たちは、同校がさまざまなテーマで取り組む課題研究部会のうち「農協部会」と「観光協会部会」から希望した3年生。そのうち、初めての体験とは思えない手際のよさで植付けを進めた松林さんと井口さんは「ファームステイ」で三沢の良さを知ってもらえるよう課題研究に取り組んでいるとのこと。今回の体験を希望した理由を尋ねると「『三沢人』として三沢の特産物のことをもっと知りたかったから。そして純粋にやってみたかったからです」と答えてくれました。

 

自分たちが住む地域を代表する作物が、どうやって作られているか。自身の手で触れ、感じたこの体験は大切な宝物。

「楽しかったです。だんだん熱くなってきて真剣になりました」「愛情を込めて植えました。収穫のときにも来たいです」と目を輝かせて話す彼女たちの手で大事に植えられた長いもは、実りの秋に向けてきっと、大きく大きく育つことでしょう。

てきぱきと植付けを進める松林さん
初めての体験に喜びの表情を見せる井口さん