地域の農業の魅力を知るフェスティバル

8月5日、道の駅みさわ斗南藩記念観光村で「ファームフェスタin斗南」が開催されました。

 

当時県内一のじゃがいも産地をPRするため昭和61年から始まった「ジャガイモ掘り大会」は、牛肉と乳製品の消費拡大を目指して昭和63年から開催されていた「畜産まつり」と平成6年に一本化。三沢市と三沢市農協(現おいらせ農業協同組合)によって、人々に農業への理解を深めてもらうため、「牛(べご)じゃがまつり」として毎年開催されてきました。その後、平成20年からは斗南藩記念観光村に会場を移し「ファームフェスタin斗南」と名称を変え、野菜掘りや乳搾り体験、畜産共進会など農業や自然と触れ合えるイベントとして多くの来場者を楽しませています。

 

昨年は畜産農家も東日本大震災の影響を大きく受け、乳牛処理工場の停止による牛乳廃棄、飼料工場操業停止による餌不足など、厳しい状況が続いたとのことです。主催者であるおいらせ農業協同組合の千葉代表理事組合長は、開会式で各方面からの支援に感謝。また「畜産共進会は三沢市の乳牛の品質の良さと酪農家の技術の高さを知っていただける場。一頭一頭きれいに管理された牛を見ると、改めて酪農家の牛に対する愛情を感じます」と話し農業の魅力を伝えました。

 

夏の暑さを感じさせる強い日差しの中、「くれ馬ぱ~く」横に作られた特設ステージでは地域芸能発表会やフラダンスショーなどの各種催しが続き、隣接する特設テントの中には家族で楽しめるバーベキューコーナーが開設。またその周囲には、さまざまなグルメ屋台が出店しました。しかし、ファームフェスタといえば欠かせないのが農業体験。地元ボランティア活動団体の「やるべ~会」がこの日のために育てた大根とにんじんの収穫や地元酪農家の協力による牛の乳搾りなど、市街地に住む人々にとっては貴重な農業体験に、参加した親子たちは目を輝かせていました。そして、ファームフェスタと併催された「畜産共進会」には酪農家が自信を持って送り出した見事な牛40頭が参加。社団法人家畜改良事業団の林田氏による審査で、経産・未経産などの区分ごとにグランドチャンピオンの栄誉が授与されました。