世界に伝える日本柔道の『心』。未来のオリンピック選手のために尽力

11月9日、柔道塾「蹴揚塾」塾長の蹴揚将行氏が市長室を訪れ、9月1日から18日までアフリカのモザンビークとボツワナで行ってきた「柔道レクチャー・デモンストレーション」について種市市長に報告しました。

 

蹴揚氏は三沢市出身の柔道家で、三沢市立第一中学校を卒業後、東海大付属第4高校、東海大学、実業団へと進み、国内外の柔道大会で活躍。全日本強化選手に選ばれたこともあります。怪我によって惜しまれつつ引退した後、現在は、地元で柔道塾「蹴揚塾」を主催し、指導者として小学生から高校生までの塾生に『心・技・体』を大切にした柔道を伝えています。

 

また一方で、国際交流基金による日本文化紹介派遣事業の一環として全日本柔道連盟が派遣する海外巡回使節団に、同連盟と講道館の推薦を受けてこれまで2度参加。前回のモロッコ・チュニジア・エジプトに続き、今回は、4人でアフリカのモザンビークとボツワナを訪問したとのことです。蹴揚氏は、柔道の普及・発展に努めることや柔道を通じた交流の懸け橋になること、そして柔道の『心』や柔道の持つ教育的価値を伝えるという目的を持って今回の使節団に参加。訪問先両国柔道連盟からの『日本柔道の心の部分を伝えてほしい』との声にも応え「自分自身が学んできたことを、両国の子どもたちに精一杯伝えてきました」と、氏は話しました。

 

訪問先両国は治安も良いとは言えず、『柔道』は伝わっているものの畳のある場所はまだほとんどないとのこと。コンクリートの上、300人以上の未経験者や500人以上の国防軍兵士の前など、今回もさまざまな環境の中でデモンストレーションをしてきた氏。そんな中で、終わった後に「これから柔道をやってみたい」と感想を話す子どもたちに喜びを感じ、また、子どもたちの目の輝きと一生懸命学ぼうとする姿に逆に多くのことを学んできたとのことです。

 

氏は今後について「私には三沢からオリンピックで金メダルを獲るような選手を育てたいという想いがあります。私がこれまで培ってきたことを生かして三沢、そして青森県の柔道やスポーツのために力を入れていきたいと思います」と話し、柔道やスポーツ振興のためのNPO法人設立を目指している考えを種市市長に伝えました。

普段、柔道を教える中でも『心・技・体』、特に『心』を大切にしている蹴揚氏。柔道の技よりもまず心を教わる塾生たちは「気持ちが強くなり柔道が大好きになっているようです」とのことです。「本当に柔道が大好きで一生懸命な子どもたちのために」。氏の言葉には強く熱い想いを感じました。

 

 

蹴揚氏の柔道教室「蹴揚塾」

〒033-0011三沢市幸町3丁目21-22

TEL/FAX 0176-57-5957

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