伝統芸能を舞う、若き後継者

1月14日、『第38回三沢市民俗芸能公演会』が、公会堂小ホールにおいて開かれました。

市内の民俗芸能保存会が一堂に会し、各地域に古くから伝わる民俗芸能を披露するこの公演会は、三沢市民俗芸能保存会連絡協議会と市教育委員会によって、新年を迎えたこの時期に毎年開催されているものです。今回は三沢市から8団体、五戸町から1団体が参加し、きらびやかな衣装に身を包んだ総勢約150人の出演者が郷土色豊かな神楽などを舞い、新春を華やかに飾りました。

開演に先立ち、民俗芸能保存会連絡協議会の沼田会長があいさつ。「民俗芸能継承のためには、前方を見つめて後継者不足などの問題に対策を講じていかなければなりません。地域の民俗芸能保存のため、皆の協力を得ながら後継者育成に励んでいきたい」と意欲を伝えました。
その後、高校生までの若者を対象に行われた民俗芸能の保存・継承活動への貢献をたたえる感謝状授与式では、塩釜神楽保存会の2人、浜三沢駒踊り保存会の5人に感謝状が手渡されました。公演には感謝状授与者をはじめ、たくさんの若手後継者が出演し、年配の熟練者が演奏する囃子に合わせて躍動感ある舞を披露。市無形民俗文化財に指定されている由緒ある演目などを、若年ながらもきびきびと一生懸命舞い踊る姿に、満席の会場からは盛大な拍手が湧き起っていました。

地域住民自らが演者となり、親から子へと何世代にもわたって受け継がれてきた地域独自の伝統芸能。若き後継者が次代の担い手となって、このかけがえのない財産をこれからも脈々と伝承していくことでしょう。

【出演団体と演目(順不同)は以下の通り】
岡三沢神楽保存会『権現舞』『安珍清姫』
根井神楽保存会『三番叟』『番楽太郎』
三沢民謡保存会『大黒舞』『南部追分』
塩釜神楽保存会『盆舞』『鶏舞』
岡三沢鹿子踊り保存会『鹿子踊り』『七つ道具の舞』
浜三沢駒踊り保存会『駒乗りの舞』
舘町神楽舞保存会『番楽』『権現舞』
豊年踊り保存会『豊年踊り』『ナニャドヤラ』
浜三沢神楽保存会『権現舞』