あおもりグローバルアカデミー2020ダイジェスト
あおもりグローバルアカデミー2020ダイジェスト
開催日程(全3回)
第1回セミナー 2020年10月31日(土)~11月1日(日)
第2回セミナー 2020年11月21日(土)~22日(日)
第3回セミナー 2020年12月12日(土)~13日(日)
プログラム
【第1回セミナー】
<1日目>
<2日目> |
<1日目> 【異文化コミュニケーション講座】 ワールドカフェ 講師:八戸学院大学 准教授 グレゴリー・アンソニー氏 【日米交流講演会】 「Citizen Diplomacy and the Legacy of Edwin Reischauer (市民外交とエドウィン・ライシャワー氏の遺産)」 講師:在札幌米国総領事館 総領事 アンドリュー・リー氏 【参加者交流会】
<2日目> 【グローバルビジネス講座】 講師:パスファインダーズ・ジャパン株式会社 代表取締役社長 テルミ・ラスカウスキー氏 |
【第2回セミナー】
<1日目>
<2日目> |
<1日目> 【世界、日本を知る講座(1)】 「笑って学ぶSDGs」 講師:株式会社笑下村塾 取締役 たかまつ なな氏 【世界、日本を知る講座(2)】 「with コロナ時代の世界への挑戦とは?-起業とその挑戦の先に見えるもの」 講師:タイガーモブ株式会社 CEO 菊地 恵理子氏 【参加者交流会】
<2日目> 【異文化コミュニケーション講座(1)】 講師:八戸学院大学 准教授 グレゴリー・アンソニー氏 |
【第3回セミナー】
<1日目>
<2日目> |
<1日目> 【異文化コミュニケーション講座(2)】 准教授 グレゴリー・アンソニー氏 【異文化コミュニケーション講座(3)】 准教授 グレゴリー・アンソニー氏 【グループワーク】
<2日目> 【世界、青森を知る講座】 代表取締役 アレックス・クイーン氏 【異文化コミュニケーション講座(4)】 准教授 グレゴリー・アンソニー氏 |
全3回ダイジェスト
第1回セミナー・1日目 10月31日(土)
開講式
8回目(8年目)の開催となるあおもりグローバルアカデミー。今回も県内各地から意欲溢れる受講生の皆さんが参加してくれました。開講式では、実行委員会の三浦文恵会長と三沢市の小檜山吉紀市長から激励の言葉があり、いよいよプログラムスタート!今回はコロナ禍の中での開催のため、はじめに全員の体調・体温を確認。各テーブルには手指の消毒液と除菌シートを設置したうえ、随時窓を開けて換気します。また、飛沫拡散防止用のパーテーションを設置するなど、できる限りの感染防止対策を行いました。このような状況にありながらもこのセミナーへの参加を決めた受講生からは、たいへんな熱意を感じました。
アイスブレイク
はじめはさすがに緊張した面持ちの受講生の皆さん。自己紹介を織り交ぜつつ、お題に該当する人を探すビンゴによって次第に打ち解けたムードに。同じような目的意識を持ってセミナーに参加した受講生同士、仲良くなるのに時間はかかりませんでした。終わるころには「時間が足りなかった。もっと話したかった。」という声が聞かれるほど会話が弾み、とても盛り上がっていました。
異文化コミュニケーション講座「ワールドカフェ -World Cafe-」
三沢市近郊にお住まいのアメリカ人の方々をお招きすることで「生きた英語に直接触れることができる」と毎回大好評のワールドカフェですが、今回はコロナ禍のため直接ご来場いただくことができず、オンラインでの実施となりました。英語で「外国人から見た青森の魅力」について意見交換を行うと、堂々と会話する人や緊張気味の人など受講生の反応は様々でしたが、外国人による新しい角度からの意見やアイディアに多くの刺激を受け、このような状況にあっても世界とつながることができるという手応えを感じているように見えました。
日米交流講演会
なんと!今回も在札幌米国総領事館のアンドリュー・リー総領事がお越しくださいました!“Citizen Diplomacy and the Legacy of Edwin Reischauer(市民外交とエドウィン・ライシャワー氏の遺産)”と題し、2020年が日米安保条約締結60周年に当たること、また、日米同盟の礎を築いたエドウィン・O・ライシャワー元駐日米国大使の生誕110周年であることを紹介しながら、「三沢市は日米同盟の成功に重要な役割を果たしてきた」と再評価しつつ、今後も市民一人一人が外交官であるという意識を持ちながら“市民外交”によって日米の友情とコミュニケーションを維持することが重要であると話され、受講生たちは深く聞き入っていました。
参加者交流会
参加者交流会では、感染防止対策のため1テーブルに2名のみ着席し、パーテーション越しに向き合うという違和感強めの状況にもかかわらず、受講生たちはこの日会ったばかりの仲間と楽しく交流を深めました。交流会は「食事タイム」と「交流タイム」に分けて実施し、食事タイムではマスクを外して食事に集中。交流タイムではマスクをつけ直してから会話します。コロナ禍ではいろいろと不自由が多いのですが、それに負けず向き合おうとする受講生の姿に心強さを感じました。
第1回セミナー・2日目 11月1日(日)
2日目最初の講座は、テルミ・ラスカウスキー氏によるグローバルビジネス講座です。テルミさんはハワイの自宅からオンラインで講座を行い、会場内ではベトナム人のヴィ・ダウさんが講座の進行をサポートしてくれました。講座では、グループごとに「ネットワーク社会を活用して青森を活気づけるビジネスモデル作り」について考え、そのアイディアを全員の前で発表。事業者から消費者へと商品を提供する一方通行の関係ではなく、事業者と消費者双方にメリットが生まれるような「青森県の売り(誇れる物)」を商品化するという実践的な内容の講座でした。
第2回セミナー・1日目 11月21日(土)
フォローアップ講座(1) 世界、日本を知る講座「笑って学ぶSDGs」
講師:株式会社笑下村塾 取締役 たかまつなな氏
お嬢様芸人であり、お笑いジャーナリストでもあるたかまつなな氏を講師に招き、SDGsを楽しく学ぶための講座を実施しました。SDGs (Sustainable Development Golds)は、世界が抱える問題を解決し、将来にわたり持続可能な社会をつくるため国連で合意した17の開発目標を言います。講座では「SDGsババ抜きカードゲーム」により、遊び感覚で貧困問題、食糧問題、エネルギー問題など、全世界が一致して取り組むべき課題やその解決に向けたビジョンについて学び、受講生たちは世界規模のマクロな問題に対して1人ひとりが何をできるかミクロ視点で考える大切さを知りました。
フォローアップ講座(2) 世界、日本を知る講座
「with コロナ時代の世界への挑戦とは?-起業とその挑戦の先に見えるものー」
講師:タイガーモブ株式会社 CEO 菊地 恵理子氏
バックパッカーとして3ヶ月にわたりアジア各国を巡った一人旅「kikutrip」の体験談やそこからヒントを得て海外インターンシップ事業を立ち上げるに至った経緯など、講師の実体験に基づくエネルギッシュな体験談は受講生を強く刺激したようで、「エネルギーに感服しました」「成功されている女性のお話が聞けて参考になった」「アクティブさを見習いたい」などの声が聞かれました。留学する予定だったのに新型コロナウイルスの影響で中止になってしまった学生からは「海外インターンをオンラインで体験できる制度を知れて良かった」という前向きな感想もありました。
参加者交流会(OB・OG参加型)
この日はあおもりグローバルアカデミーの過去の修了生(OB・OG)も出席しての参加者交流会が行われました。受講生も修了生も見つめる先の方向性は一緒ということで、グローバルな活動や経験に関する話題に花が咲き、和やかな談笑の時間が過ぎていきました。普段どおりの生活では出会うことが難しい業種の人や先進的な分野で活躍されている人ともつながりを持つことができて、受講生はとても満足そうでした。セミナー事務局としても、あおもりグローバルアカデミーを中心としたグローバル人財同士のネットワークづくりをどんどんサポートしていきたいと考えています。
第2回セミナー・2日目 11月22日(日)
異文化コミュニケーション講座(1)
使い方を間違えて意味が通じなかったり、違う意味になってしまう「Engrish」や日本での言い方を外国人が聞くと不思議な意味になってしまう「Janglish」などの例を挙げ、普段から使っている言葉の中にも意外と間違った外来語や和製英語が多いことについて笑いを交えて紹介されました。また、お好み焼きやせんべい汁など日本独自・地域独自のものを英語で説明するワークを行い、受講生はこれらのものを外国人にも分かるように説明することがとても難しいことを実感していました。その後、次回セミナーで実施予定のフィールドワーク(インタビュー調査)に向け、グループごとにリーダーの選出やトピックの決定など必要な準備を進めました。
第3回セミナー・1日目 12月12日(土)
異文化コミュニケーション講座(2)(フィールドワーク準備)
各グループともこの後のフィールドワークに向けての最終調整。アンソニー先生やファシリテーターを前に、実践的なリハーサルも行いました。外国人の興味を引くためにディスプレイを工夫したり、英語の言い回しを考えたり、せっかくの機会をより良いものにしようと試行錯誤。一般の外国人と話したことがない受講生も多く、英語での会話のキャッチボールが続くかどうかハラハラドキドキ。どうかうまくいきますように!
異文化コミュニケーション講座(3)(フィールドワーク)
例年通りであれば、米軍三沢基地内のショッピングセンターで行うフィールドワーク。今回は新型コロナウイルスの影響で三沢市国際交流教育センターでの実施となり、外国人ボランティアの方々が集まってくださるかが心配されましたが、当日は多くの方が参加してくださいました。各グループが外国人に聞いてみたいと選んだトピックは次のとおり。
グループA:青森県の新しいレジャー
グループB:青森県の知名度の低いイベント
グループC:青森県の道の駅
グループD:青森県の祭り
グループE:青森県の山
はじめのうちは、緊張した様子で「聞きたいことの半分も質問できなかった」と残念そうに言う受講生もいましたが、慣れてくると予定していた質問だけでなくプライベートな話題にまで発展し、各所から笑い声が聞こえる楽しいフィールドワークとなりました。
グループワーク(プレゼンテーション資料作成)
フィールドワークの後は研修室に戻ってインタビュー結果をとりまとめ、翌日のプレゼンテーションに向けたスライドデータを作成します。予想どおりの回答が得られたグループも良い意味で予想を裏切られたグループもそれぞれ外国人が青森県に持っているイメージや期待しているビジョンを汲み取り「青森県の持つ魅力をどのように伝えるか」について夜遅くまで資料づくりに奮闘していました。
第3回セミナー・2日目 12月13日(日)
世界、青森を知る講座「制限の中の自由を楽しむ」
講師:株式会社クイーンアンドカンパニー 代表取締役 アレックス・クイーン氏
十和田市で起業したアレックス・クイーン氏をお招きする予定でしたが、イギリス・ロンドンからの帰国が叶わず、急きょオンラインにより講座を実施。コロナ禍により世界中で多くの不自由(制限)が生じている中、「制限の中の自由を楽しむ」考え方についてのお話では自身の生い立ちにも触れながら、どうしても避けられない事象や困難な状況(制限)にあっても、その中で自分に何ができるかを考えることで“楽しみ”を見出すことができるというメッセージがあり、この言葉に励まされた受講生も多かったようです。
異文化コミュニケーション講座(4)(プレゼンテーション)
セミナー全3回を通して行われた異文化コミュニケーション講座の集大成ともいえるプレゼンテーションの時間。初めてグループのメンバーと顔を合わせた初日を思い返してみると、1つの目標に向かって取り組んできたことによる一体感を感じ、非常に感慨深いものがあったのではないでしょうか。各グループともフィールドワークの結果から外国人が思う青森県のイメージを分析し、より深く理解していただくためにはどうすれば良いかを日本語と英語の両方で発表。それぞれがとても興味深く、用意されたスライドデータも素晴らしい出来栄えのものばかり。「このセミナーに参加したことで自分も知らなかった地元・青森の魅力に気がついた」という受講生の声もありました。
修了式
「あおもりグローバルアカデミー2020」のすべてのプログラムを終え、修了式ではセミナー実行委員会の三浦文恵会長から受講生たちに修了証が手渡されました。
全3回(6日間)のセミナーでは「世界」「日本」「青森」について考え、向き合い、実際に外国人とのコミュニケーションを通し「異文化」や「本物の英語」に触れたことで、多くの気づきがあったことと思います。
それぞれバックグラウンドや年齢の違う受講生たちがお互いを知り、刺激し合ったことで、今後も仲間・友人としての良い関係を築いていく人脈が形成されたのではないでしょうか。このセミナーで得られたものが、受講生一人ひとりの将来に少しでも良い変化を与え、いつの日にか目標を達成できる日が来るよう、事務局一同心より願っております。
新型コロナウイルスの影響により全国的に多くのイベントや研修が相次いで中止される中、この「あおもりグローバルアカデミー2020」を開催することができましたことは、ご協力くださいました多くの方々のおかげであり、このセミナーの開催にご支援を賜りましたすべての方々に対し、改めて厚く感謝申し上げます。ありがとうございました。