あおもりグローバルアカデミー2022ダイジェスト 

2013年から始まった「あおもりグローバルアカデミー」。
今年10周年を迎えたセミナーの様子をご紹介していきます。

 

 開催日程(全3回)

第1回セミナー 2022年10月29日(土)~30日(日)
第2回セミナー 2022年11月19日(土)~20日(日)
第3回セミナー 2022年12月10日(土)~11日(日)
 

開催内容 

【全体版】あおもりグロ-バルアカデミー2022ダイジェスト.pdf [1455KB pdfファイル] 

 

【第1回】 

 

 

 <1日目>
 10月29日(土)

 ●開講式&アイスブレイク

 実行委員会の三浦文恵会長と三沢市の小檜山吉紀市長から激励の言葉をいただき、いよいよセミナーがスタートします!今年も三沢市はもちろん、青森市や弘前市、八戸市といった県内各地から、18歳以上の学生、社会人20名にお集まりいただきました。

 初めは緊張した面持ちの受講生の皆さんでしたが、アイスブレイクで言葉を交わすうちに、徐々に笑顔が増え、会話も弾んでいました。

 グローバルアカデミーでは、次の新型コロナウィルス感染拡大防止対策を実施しています。

 ・全員の体調・体温を確認

 ・手指の消毒と除菌、換気、ソーシャルディスタンシングの徹底

 ・マスクの着用及びアクリルボードの設置

 ・黙食、アルコール類の提供自粛

開講式_会長挨拶

 

開講式_アイスブレイク

 

異文化コミュニケーション講座(1)

「ワールドカフェ -World Café-

講師:グレゴリー・アンソニー 氏(八戸学院大学教授)

講師補助:エイダン・モリソン 氏(三沢市英語通訳)

モーガン・ゾラー 氏、ヴィルジニー・ポワリエ 氏、

ジョン・マクドノー 氏、ジェーミソン・ミホシック 氏

 (以上、三沢市ALT

 三沢市と周辺自治体にお住まいの外国人ボランティアの皆さんとの英会話を楽しみつつ、多様な文化や価値観に対する理解を深めることができる毎年大好評の「ワールドカフェ」。

 参加された皆さんは、「青森に住んで驚いたこと」や「青森(日本)の魅力」、「母国との違い」をテーマに、身振り手振りを交えながら、外国人とのディスカッションを楽しんでいました。

 講師や講師補助の先生方の進行で、和やかな雰囲気の中で講座が進んでいました。

ワールドカフェ_1

 

ワールドカフェ_2

 

●日米交流講演会&交流会

タイトル:US-Japan Alliance: A Global and Dynamic Alliance to Meet Future Challenges

講師:在札幌米国総領事館 マーク・ウェベルス首席領事

通訳:新堂善史 氏

(あおもりグローバルアカデミー2013修了生)

会場:米軍三沢基地内 統合クラブ

 在札幌米国総領事館の協力をいただき毎年開催している日米交流講演会。

 3年ぶりに米軍三沢基地内での開催となりました。

 8月に赴任したばかりのウェベルス首席領事が、「日米同盟:将来の難題に立ち向かうための地球規模かつ精力的な日米同盟」と題し、日米同盟の果たしている多様な役割や、重要性について講演しました。ウェベルス首席領事の多彩な経験や日米両国の取り組み、今、日本と世界がどのように結びついているのかといった講演に、受講生をはじめとする参加者たちは、深く聞き入っていました。

講演会終了後の交流会では、受講生とウェベルス首席領事、米軍三沢基地関係者、ボランティア外国人と共に夕食を楽しみながら、さらに交流を深めていました。

 また当日は、基地内でハロウィンが行われており、たくさんの人々が仮装をして行き交い、お化け屋敷には行列ができていました。

受講生もハロウィンの装飾をしている家に立ち寄り、「トリック オア トリート」と声をかけお菓子をもらったり、写真を撮ったり、アメリカの文化や行事に触れることができました。

 (写真撮影時のみマスクを外しています。)

日米交流講演会01

 

日米交流講演会02

 

日米交流講演会03

 

日米交流講演会04

<2日目>
 10月30日(日)

●異文化コミュニケーション講座(2)

タイトル:WHAT’S AN OHKANAMAYAKEE?

講師:グレゴリー・アンソニー 氏(八戸学院大学教授)

講師補助:エイダン・モリソン 氏(三沢市英語通訳)

 日本で当たり前のように使われている外来語や和製英語、日本語と英語のミックス言語など、英語を使用してコミュニケーションするうえで陥りやすい間違いについて、理解を深めることができました。また、みたらし団子や花見、ガチャガチャなど、日本のものや行事を英語で紹介するワークを通じて、日本独自の文化を正しく理解した上で外国人に伝える難しさを実感していました。

異文化(2)

 

●グローバルビジネス講座

タイトル: Data Driven Global Business

講師:パスファインダーズ・ジャパン

代表 テルミ・ラスカウスキー 氏  

 三沢市出身で現在はハワイ在住のテルミさんは、2014年から講師を務めていただいています。今年も昨年、一昨年に続き、ハワイと会場をオンラインでつないでの講座となりました。

 テルミさんからデータ駆動とは何か、その活用事例について講義を受けた後、グループに分かれて「データ駆動を取り入れた新たなグローバルビジネスプラン」を考え、提案し合いました。ビジネスプランを作ることが初めての受講生も多い中、様々なアイディアが出されました。

 また、考えをまとめて意見にすること、協議すること、そして何事にも興味をもつ姿勢の大切さを学びました。

グローバルビジネス

【第2回】

 

 <1日目>
 11月19日(土)

●世界、青森を知る講座(1)

(公開講座&フォローアップ講座併催)

タイトル:地元青森の魅力を世界へ

講師:Aomori & You 代表 三上未夢 氏 

 公開講座&フォローアップ講座併催プログラムとして実施しました。

 3年ぶりの公開講座いうことで、多くの方にご来場いただきました。

 三上さんからは、自身の留学経験や現在の活動、そして地元に対する熱い想いをお話しいただき、受講生からは「“ワクワク”することが自分自身を前進させることだと思いました。」、「私もいろんな世界を見てみたいと思った。」などの感想が寄せられました。

 また、三上さんの母校である青森南高等学校からも多くの生徒さんが聴講に訪れ、質疑応答では、たくさんの質問が寄せられました。参加された皆さんにとって、青森と海外の魅力を再認識する時間となりました。

三上01

 

三上02

 

●世界、日本を知る講座(1)

(公開講座&フォローアップ講座併催)

タイトル:ロシアのウクライナ侵攻と日本が知るべき国際社会のいま

講師:外交ジャーナリスト・作家 手嶋龍一 氏 

 公開講座&フォローアップ講座併催プログラムとして、一般の方にも聴講いただきました。

 メディアでもおなじみの手嶋龍一さんをお招きし、ポストコロナ時代、日本が外交分野においてどういった役割を担うべきなのか、国際社会の現状や今後の進路について、世界で広く活躍されたご自身の取材経験をもとに、難しいテーマながらもわかりやすくお話しいただきました。

 受講生は、ニュースを見るだけではなく、歴史的な背景からも考えることの大切さや現在の海外情勢から日本、三沢の位置づけなどについてさらに理解を深めることができました。

 手嶋さんの臨場感あふれる聴きごたえのあるプレゼンテーションに、参加者の皆さんは引き込まれていた様子でした。

手嶋01

 

手嶋02

 

●異文化コミュニケーション講座番外編

 基地内日帰りホームステイ

 あおもりグローバルアカデミー10周年を記念し、初めて米軍三沢基地内ホームステイを企画しました。

 国際交流教育センターで、外国人ボランティアホストファミリーと緊張の対面式を行った後、受講生たちはそれぞれの家庭に分かれて、3時間のミニホームステイを楽しみました。

 基地内のアメリカ人家庭に招かれて手料理を食べたり、一緒にお菓子作りやゲーム、買い物をしたり、基地内でのイベントに参加したり、アメリカンレストランに出かけたりと、普段の生活ではできない貴重な体験をすることができました。

 初めは不安そうな表情で出かけて行った受講生たちも、帰って来た時には皆、満面の笑みで、ホストファミリーと写真を撮ったり、連絡先を交換したりと、別れを惜しむ様子がみられました。

ホームステイ01

 

ホームステイ02

<2日目>
 11月20日(日)

●異文化コミュニケーション講座(3)

タイトル:Cross Cultural Communication for Business

講師:グレゴリー・アンソニー 氏(八戸学院大学教授)

ゲストスピーカー:マイケル・モリス 氏

講師補助:エイダン・モリソン 氏(三沢市英語通訳)

モーガン・ゾラー 氏、ヴィルジニー・ポワリエ 氏、

ジェイミー・ミホシック 氏(以上、三沢市ALT

 八戸市内で英会話教室を営んでいるカナダ出身のマイケル・モリス氏をゲストスピーカーに迎え、外国人とのコミュニケーションにおいて重要なことや、文化の違いがコミュニケーションにどういった影響を与えているのか、誤解を招くことなく、円滑なコミュニケーションを図るコツなどについて学びました。受講生は、講義やゲームを通じて、異文化間には数えきれない違いがあり、互いに尊敬し合い理解し合うことが重要であることを認識していました。

マイケル01

 

異文化(3)

 

●世界、青森を知る講座(2)

タイトル:にほんのおコメを世界へ!RICECHANCE

講師:株式会社PEBORA 企画営業・SCB 川村航人 氏

 海外での販売会やアーティストやAmazonとのコラボ、AI技術を用いたお米の選別といった、グローバルな思考で最新の技術を取り入れながら、いかにして日本の食文化の一つであるお米の普及促進を行っているのか、様々な取り組みについてご紹介いただきました。

 受講生は、お米を取り巻く歴史的背景や数字に関するクイズを通じてお米に対する理解を深めた後、お米を観察しその特徴を捉え、青森県のお米の銘柄を当てるグループワークに挑戦しました。

 普段何気なく食べているお米について、意外と知らないことを認識し、改めて農家の大変さを感じ、日本の伝統的な食文化やお米の直面している課題や地域の活性化について考える機会となりました。

川村01

 

川村02

【第3回】

 

 <1日目>
 12月10日(土)

●異文化コミュニケーション講座(4)

講師:グレゴリー・アンソニー 氏(八戸学院大学教授)

講師補助:エイダン・モリソン 氏(三沢市英語通訳)

       ヴィルジニー・ポワリエ 氏、ジェイミー・ミホシック 氏

(以上、三沢市ALT

 第1回セミナーから準備を重ねてきたフィールドワークの日を迎えました。「青森県の魅力を外国人に知ってもらう」というテーマに対し、「Dark Food(黒い食べ物)」、「Activities / Horseback Riding(アクティビティー/乗馬)」、「Three City Markets(3市の市場)」、「Unique Ramen(特色あるラーメン)」と4つのグループがそれぞれトピックを決め、外国人へのインタビュー調査を行ってさらに探求します。参加者は、外国人ボランティアに対してどのように声掛けするのか?どういった道具を使用するのか?インタビューの効果的な質問の方法は何か?など、最終確認に余念がありません。

異文化(4)01

 

異文化(4)02

 

異文化コミュニケーション講座(5)「フィールドワーク」

講師:グレゴリー・アンソニー 氏(八戸学院大学教授)

講師補助:エイダン・モリソン 氏(三沢市英語通訳)

ヴィルジニー・ポワリエ 氏、

ジェイミー・ミホシック 氏(以上、三沢市ALT

 異文化コミュニケーション講座の総仕上げ、いよいよ実践課題であるフィールドワークに挑戦です!外国人ボランティア30名に協力いただいて、2時間にわたるインタビュー調査を行いました。

 受講生は、練習した英会話や視覚的な工夫を凝らした道具を使って、インタビューしたり、青森の魅力を紹介しました。外国人の皆さんからもたくさん質問いただき、新たな気づきを得ていました。

 外国人の方々との交流は盛り上がりをみせ、あっという間に時間が過ぎ去りました。参加者の皆さんは、チャレンジすること、チームの仲間とのコミュニケーションの大切さを実感していたようでした。

FW_a

 

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<2日目>
 12月11日(日)

●異文化コミュニケーション講座(6)「プレゼンテーション」

講師:グレゴリー・アンソニー 氏(八戸学院大学教授)

講師補助:エイダン・モリソン 氏(三沢市英語通訳)

モーガン・ゾラー 氏、ヴィルジニー・ポワリエ 氏、

ジョン・マクドノー 氏(以上、三沢市ALT

 前日実施したフィールドワークの成果を、グループ毎に日本語と英語で発表しました。

 前日の夜から当日の朝にかけてまとめたフィールドワークでの調査結果を、パソコンや模造紙などを使って発表していました。

 グループごとに、アンケートの仕方やまとめ方、発表の仕方等が異なり、フィードバックカードを使って積極的にメッセージやアドバイスを贈り合う様子が見られ、お互いに新たな気づきを共有することができました。異文化コミュニケーション講座を通じ、受講生の英会話力はもちろん、自発性が増しているように感じられました。

プレゼン01

 

プレゼン02

 

●世界、日本を知る講座(2)

タイトル:支援の現場で学んだ「ひと・チーム・世界」の変え方

講師:認定NPO法人テラ・ルネッサンス

創始者/理事 鬼丸 昌也 氏

 講師自身のカンボジアで地雷被害の現状を知った経験談や、「すべての生命が安心して生活できる社会の実現」を目指してテラ・ルネッサンスが取り組んでいる活動事例(子ども兵の社会復帰支援や地雷除去のための資金援助等)、アフリカの現状を知りました。参加者は、途上国の現実、そして内戦や紛争の原因が先進国の消費活動につながっているということを認識し、様々な価値観に触れ、多角的な視野でグローバルに活動するということの本質について、改めて考えさせられました。

 講師の鬼丸さんの言葉は、オンラインという環境を感じさせないくらい熱く、そして力強く、「私たちは微力ではあるが無力ではない」という一歩踏み出す勇気をいただいた受講生も多かったようです。

鬼丸01

 

鬼丸02

 

●修了式

 全3回にわたって実施したあおもりグローバルアカデミー2022。

 セミナーの課題をクリアし、様々な経験から得ることの出来たたくさんの学びやつながりに対する満足感、充実感を、皆さんの晴れやかな笑顔が物語っていますね。(撮影時のみマスクを外しています。)

 修了式01

 

セミナーに参加した方の声:

・3回のセミナーを通して、自分の価値観や考え方が大きく変わるきっかけとなりました。世界の様々な問題や課題に対して向き合うことで、これからもアップデートし続けようと思いました。

・とても有意義な講座であると感じました。ここでしかできない体験などが盛りだくさんで、参加した価値はとてもあったなと感じました。

・参加して良かったと思えるセミナーでした。ありがとうございました。

・普段生活していたら絶対に会わない人や行けない場所、できない体験ができたことが本当に楽しかったです。刺激を受けました。

 

修了式